ブロックチェーンゲームの実態
日本のブロックチェーンコンテンツ協会は、NFT(ノンファンジブル・トークン)の利用実態についてアンケート調査を行った結果をレポートとして公開した。アンケートは2020年10月に行われ、およそ2395件の回答を得た。
ブロックチェーンゲームは、ブロックチェーンを基盤としたdAppsゲームで、ブロックチェーンの改ざん耐性を活かし、NFTと呼ばれる、デジタルでありながら本物(コピーした偽物ではない)ことを証明することができるトークンを利用する形が主流だ。
NFTはRPGのキャラクターや仮想で生まれる猫、実在するプロサッカー選手のカードまで、ゲームによって様々な使われ方がなされている。
まず、ブロックチェーンゲーム自体を始めた理由を聞くと、仮想通貨に興味があったという答えが44%という結果になり、続いて「ブロックチェーンに興味があった」(17%)、「ゲームに興味があった」(7%)と続いた。
ブロックチェーンゲームの投資としての性質が、ゲームに参加する入り口としてユーザーの多くを惹きつけていることが分かる。
サービスを利用し始めた時期としては、2018年8月以前が35%、2020年5月以降が28%でそれぞれ大きな割合だった。継続的にサービスを利用するプレイヤーが根付いている一方で、今年の5月以降と、新規に始めたユーザーも着実にいることが示された。
投資として、利益が出ているユーザーも
続いて、NFTを購入した理由としては、「サービスを楽しむため」と、「長期投資」、「投機目的」の回答がそれぞれ38%、36%となっており、拮抗する結果となった。
ブロックチェーンゲームへの投資状況については、0円を含む1万円以下を投資した割合は21%という結果になり、8割以上が1万円以上の投資を行っていた。
最も割合が多かったのは、10万円~100万円の25%だが、100万円以上の投資を行っている人も9%存在しており、高額を投入しているユーザーも一定数いることが分かる。
また、NFTの取引によって、利益が出ているユーザーは33%にもなり、そのうち27%は10万円以上の利益が出ていると回答した。
スマホゲームなどにおいてはフリーミアムモデル(基本無料)が主流であり、2割のユーザーが利益をもたらす(パレートの法則)など統計の経験則が知られているが、NFT(ブロックチェーンゲーム)は課金層がより分散していることが窺える。
仮想通貨ユーザーとの年齢層の違いは?
ブロックチェーンゲームと仮想通貨ユーザーとの間に年齢比率で違いはあるのだろうか。
続いて9月7日にbitFlyerが公開した、2020年上半期に口座を開設したユーザーの属性は以下のようになっている。
母集団の属性に違いがあるものの、仮想通貨ユーザーと比べ、ブロックチェーンゲームのユーザー(回答者全体)は年齢が高めである印象が得られた。
ブロックチェーンゲーム(NFT)というコレクションとしての楽しみもあるゲームに対し、可処分所得の多い層(年齢の高めな層)が集まったことや、スマホゲームに親しむ10代に、初期からある程度の投資を必要とするブロックチェーンゲームがリーチ出来ていない可能性が考えられる。
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