トランプ大統領、「ビットコイン対策」を命じていた=前米大統領補佐官の暴露本

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ボルトン氏の告白

前米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のジョン・ボルトンが出版予定のトランプ政権暴露本「The Room Where It Happened」にて、2018年当時、トランプ大統領がムニューシン財務長官にビットコイン対策を命じていたことがわかった。

本を事前に入手した、米政治誌washingtonexaminerが報じた。ボルトンは2018年4月9日〜2019年9月10日の間、トランプの国家安全保障問題の補佐官を務めていたが、方針の相違などによって解任されたという。

トランプ大統領が「ビットコイン対策」を指示した背景は、当時株式市場にも大きな影響を与えた「米中貿易通商交渉」における、中国に対する関税問題にある。

2018年5月の記録によれば、ムニューシン財務長官は中国側との協議前、トランプ大統領から「貿易の交渉人をするのでなく、不正を取り締まるため、ビットコイン売買に関する情報も追いかけるべき」と促された。

その一方、同年12月には、仮想通貨やブロックチェーン技術の擁護派として知られるマルバニー議員を米大統領首席補佐官の代行に任命している。

トランプ大統領が、公の場(自身のツイッターを含む)でビットコインに対する立場を表明したのは、その一年後。フェイスブック社がリブラ計画を発表した2019年7月、トランプ大統領は初めてSNS上でビットコインを含む仮想通貨に言及。リブラに対して「不正取引などで使われている懸念がある」と批判を繰り広げた。

ムニューシン財務長官も、ビットコインなどの仮想通貨を利用した不正行為は「国家安全保障上の問題」にあたると指摘。「マネーロンダリング、サイバー犯罪、脱税や違法薬物、人身売買などで悪用されている」などと主張。米メディアの取材では、仮想通貨が「スイスの匿名銀行口座」にようにならないよう、銀行規制並みの「厳格な規則」が必要だと述べている。

なお、2020年3月には、通貨やペイメントの不正利用を取り締まる「シークレットサービス」が財務省に移管することが提案された。この動きは、財務省が仮想通貨の取り締まりに関与しやすくする施策の一環と見られる。

ニューヨーク・タイムズやNBCなどが報じた内容によれば、ホワイトハウスの知られざる”秘密”を暴くボルトン本は、トランプ大統領が中国の習近平国家主席に対し、2020年の大統領選で農業が主要産業となる州で勝利し、大統領に再選できるよう米農産物の購入を求めたとしている。

参考:washingtonexaminer

参考:NBC

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