資本配分方針としてBTCを購入
ビジネスインテリジェンスサービスを提供する米ナスダック上場企業MicroStrategyが11日、資本配分方針の一環として、実際ビットコイン(BTC)を購入したことを発表した。
目的はBTCをインフレヘッジ手段として利用。現金を保有するよりも長期的に価値が上昇する可能性があると考え、信頼できる価値の保存手段として活用する。BTCを資本配分に組み入れる上場企業はMicroStrategyが初となるという。
同社は先月末の株主総会で、今後12ヶ月で最大2.5億ドル(約266億円)をBTCやゴールド(金)などの代替資産に投資する戦略を発表。ゼロに近い金利や、中央銀行の「米ドル無限印刷」によるインフレリスクといったコロナ禍の問題点を指摘し、米ドルの保有を減らす投資方針を打ち出していた。今回の発表によると、購入したのは2万1454BTC(260億円相当)で、同社時価総額の約21%を占める規模だ。
The stock is up a little over 4% pre-market. The bitcoins they purchased are equal to about 21% of the company’s market cap pic.twitter.com/HkKiDfxT1x
— Larry Cermak (@lawmaster) August 11, 2020
MicroStrategyのCEOは、資本配分は株主のために、資本の長期的な価値を最大化することを目的としていると説明。「この投資戦略は、世界で最も広く受け入れられている仮想通貨(暗号資産)として、BTCが魅力的な資産であると当社が信じている証拠だ」と語った。
また「BTCがグローバルに受け入れられていること、ブランドとして認知されていること、エコシステムに活気があること、構造的に回復力があること、技術が有用であること、またコミュニティの気質といった特徴から、長期的な価値の保存手段を求める投資家にとって、資産として優れていると判断した」と説明している。
さらに、「BTCは先に誕生したどんなお金よりも堅固で強く、速くてスマートなデジタルゴールドだ」とも主張した。
MicroStrategyの株価は、11日の取引開始前の時間に5%超上昇した。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用