コカコーラまでDeFi
北米コカコーラのボトルサプライヤー業者が、分散型金融(DeFi)のシステムを応用して業務効率化を目指す。
北米最大のコカコーラボトル業者(12社)パートナー組織「Coke One North America(CONA)」は、ブロックチェーンソリューションBaseline Protocolを利用し、新たなプロジェクト「Coca-Cola Bottling Harbor」の立ち上げを発表した。目的は、フランチャイズのサプライヤー企業が、製造、在庫管理、配送等、サプライチェーンのネットワークに参加することで、コカコーラボトルの管理領域をブロックチェーンで一元化する。
CONAの紹介によると、「Coca-Cola Bottling Harbor」はコカコーラのボトルサプライネットワークの内部業者の提供能力を合理化するのだけでなく、外部業者が分散型ネットワークに統合し、情報システムへのリーチを可能にするなど、業務的な恩恵を享受できる環境を構築する。
Baseline Protocolがこのプロジェクトを通して提供する技術点は主に以下のポイントがある。
- イーサリアムのメインネットを利用回数制の基準系(測定基準)として利用
- 企業のデータを従来の記録システムに保存
- 複雑かつプライベートな組織内ビジネスの自動処理
- DeFiへのアクセスおよびアセットのトークン化ユースケースを提供
- オープンで管理されるオープンソースとして、OASIS(オープンな標準技術)基準を満たす
DeFiへのアクセスについて、どのようなサービスにアクセスできるか、またはその利用範囲に制限あるかなどの詳細までは紹介されていないが、Baseline Protocolはイーサリアム基盤であるため、既存の様々なDeFiレンディングサービスや資産運用方法で業者のマネーフローを改善する効果があると見込まれている。
また、バイヤーとサプライヤーの間で行われるリクエスト、提案、注文、デリバリー、インボイス、およびペイメントも自動化になることができ、人為的ミスが最大限に抑えられる効果があるとしている。
Coca-Cola Bottling Harborの最初の稼働結果は今年の第4四半期に公開される予定で、好調な試験データが得られた場合は、他業界でのシステム導入も広く進む可能性がある。
Baseline Protocolは、イーサリアムのパブリックチェーンを活用して、機密情報を秘匿しながら他社との情報共有を可能にするプロトコルで、大手会計事務所EY、イーサリアムの関連ソフト企業Consensys、およびMicrosoftが運営・開発し、今年3月4日にローンチした。
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