YouTubeが提訴取り下げを求める
仮想通貨XRP所有者を狙った詐欺動画問題を巡り、損害賠償を求め提訴されていた大手動画投稿サイトYouTubeが、訴えの却下を求める申立書を米連邦裁判所に提出したことが分かった。
リップル社のCEOであるBrad Garlinghouse氏は今年4月、YouTube側が同プラットフォーム上に投稿されたGarlinghouse氏や仮想通貨XRPの所有者をターゲットとした詐欺行為を放置したとして、損害賠償を求めていた。
これに対しYouTubeは今回、利用規約の違反行為などに対しては厳重な処分を行い、詐欺に関する報告を受けた場合にも、速やかに動画の削除を行なってきたとして、裁判所に訴えの却下申し立てを行なった格好だ。
提出された文書には、以下のように記載されている。
原告は、アカウントを乗っ取り、仮想通貨詐欺を行った第三者の対処を十分に行わなかったとしてYouTubeに対し訴訟を起こした。
YouTubeは、これら詐欺の画策や実行には関与しておらず、詐欺に関する報告を受けたコンテンツ・アカウントに関しては、削除を行ってきている。
よって、原告の訴えはCDAのセクション230により禁じられており、すべての主張は無効だ。
リップル側は、社会的イメージに大きな被害を受けたとしてYouTubeを訴えていたが、それに対してYouTubeは、上述したような反論を展開している。
一方、昨日には、アップル社の共同設立者であるSteve Wozniak氏も同様に、YouTubeが同氏の名を利用したビットコイン詐欺に関する動画を放置したとして訴えを起こすなど、同様の事例が確認されている。この訴訟に対して、Garlinghouse氏は肯定的な反応を示しており、YouTubeに非があったとの主張を取り下げる様子は見せていない。
Welcome to the resistance @SteveWoz 😂 https://t.co/W7JQpTLk6Q
— Brad Garlinghouse (@bgarlinghouse) July 23, 2020
YouTubeによる申立の審査は、8月27日に予定されている。
参考:Ripple Labs Inc. v. YouTube LLC
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