GMOインターネットとMediBangがNFT事業で資本業務提携、「Adam byGMO」を推進

Blockchain
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「Adam byGMO」で協業

GMOインターネット株式会社は15日、マンガやイラストの公開・閲覧プラットフォームおよび制作ツールを展開する株式会社MediBang(以下、メディバン)と、14日に資本業務提携に関する契約を締結したと発表した。

GMOインターネットグループが提供予定の NFT(非代替性トークン)マーケットプレイス「Adam byGMO」にて、メディバンの持つ技術をいかして世界中のアーティストやクリエイターが作品を制作しやすい環境作りに向けて協業するという。

 

提携の背景

GMOインターネットは、今回の提携の背景について、次のように説明している。

GMOインターネットグループは、メディバンの掲げる「世界中の誰でもクリエイターに」というミッションが、グループの「インターネットを豊かに楽しくし、新たなインターネットの文化・産業とお客様の『笑顔』『感動』を創造し、社会と人々に貢献する」というフィロソフィーにつながるものであり、また、メディバンが有する技術は、「Adam byGMO」を世界中のアーティストやクリエイターの方々が作品を制作・発信しやすい環境にするために有効であると考え、この度メディバンと資本業務提携に関する契約を締結することといたしました。

GMOインターネットグループは4月、NFTを活用した事業への参入を正式発表している。NFTプラットフォームの開発を進め、真正性と安全性の高いデジタルコンテンツの決済・流通を実現し、出品・購入のためのマーケットプレイス「Adam byGMO」を通じてコンテンツ流通革命を支援する。提供開始日は、決定次第伝えるとした。

 

「Adam byGMO」は、アートや楽曲、著名なアーティストによる希少性の高いコンテンツ等を真正性・安全性を担保した形でNFTとして取引できるマーケットプレイス。サービス名に「Adam」を冠しているのは、「『天地創造』の場として新たな価値を創造しながら、手に入れ難い『禁断の果実』のような魅力あるコンテンツのあるマーケットプレイス」を目指しているためであると説明している。

メディバンは2017年に設立された、無料イラスト・マンガ制作ツール「MediBang Paint」やイラスト・マンガ投稿のSNS「ART streert」などの開発・提供を行う企業。「ART streert」では、集英社と協力して「ジャンプ世界イラストコンテスト」と称しファンアートコンテストを開催し、人気マンガ『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』などの作品のイラストを募集するなどの活動実績がある。

GMO

仮想通貨取引所GMOコインを傘下に擁し、仮想通貨事業を「戦略的事業分野」と位置付けるGMOインターネットグループは、仮想通貨のマイニング(採掘)事業を行うほか、21年3月には米国現地法人GMO-Z.com Trust Company, Inc.が日本円ステーブルコイン「GYEN」を提供開始しており、仮想通貨の3つの事業領域「交換」「マイニング」「決済」で事業・サービスを展開してきた。

 

NFTマーケットプレイス事業においては、国内取引所では3月にコインチェックが先行してマーケットプレイス「Coincheck NFT(β版)」をリリース。サイバーエージェント傘下の株式会社CyberZや、映画監督の紀里谷和明氏が代表を務めるKIRIYA PICTURES、Enjin Coinの発行元であるEnjin社など様々な企業やプロジェクトと提携を結ぶなど、サービス拡大に向けて積極的に動いている。

 

また、スクエニやメルカリなどもNFT関連事業参入を発表しており、9日にはLINEグループが、提供開始時期は未定であるが、LINEのデジタルアセットウォレット「LINE BITMAX Wallet」内で、独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」を基盤としたNFTマーケットプレイス「NFTマーケット」を提供予定であると発表している。

 

大企業によるNFT事業参入の発表が相次ぐ中、サービスのリリース前に資本業務提携を締結した形であるが、GMOグループがNFT事業においてどのように展開していくかが注目される。

著者:T.Kobayashi
参考:GMOインターネット , MediBang

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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