Whale Alertが犯罪報告ツールを公開
仮想通貨の大口送金の通知をツイッター上で行うWhale Alertは、ブロックチェーン上での犯罪報告・トラッキングなどを行う新たな分析ツール「Scam Alert」をリリース。
過去2週間このツールが運用され、その結果をまとめた報告書がMedium上に投稿された。
🚨🚨🚨 Scam Alert has been online for a few weeks now and we have written a short article about our findings so far. Check out how much is being made with scams in the link below!https://t.co/Yc3WZjoet3
— Whale Alert (@whale_alert) July 10, 2020
開発チームによれば、この分析ツールは数百にも及ぶ様々な報告書やウェブサイト、何万ものビットコインアドレスからデータ分析を行っているという。
その結果、そうした犯罪集団は仮想通貨関連の詐欺・窃盗事件を通して莫大な利益を上げていたことが判明したとのことだ。
それらの犯罪手段は、有名人に扮した偽のプレゼント企画や偽の取引所、ICO、ビデオ詐欺やポンジスキーム、マルウェアを利用した窃盗など多岐にわたっている。
Whale Alertチームの報告によれば、過去4年間に仮想通貨関連詐欺の被害額は3800万ドル(約40億円)に達し、そのうちの2400万ドル(約25億円)は2020年上半期の被害総額となっている。このペースで被害総額が膨らんだ場合、今年は少なくとも5000万ドルまで被害額が伸びるだろうとの試算が打ち出されている。
このように詐欺被害が拡大する背景には、主に二つの理由が考えられるという。一つ目は詐欺手口の巧妙化。二つ目は、足が付きにくいという点だ。
今回公表されたレポートでは、こうした巧妙化する犯罪を抑制するためにはコミュニティ全体が協力する必要があると訴え、仮にこの状況が長く続いた場合、ブロックチェーン業界の信頼の失墜につながりかねないと警鐘を鳴らしている。
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