仮想通貨市況
26日のビットコイン(BTC)は、前日比+1.13%高の98.9万円(9220ドル)と、引き続き際どいラインを推移している。
テクニカル上のサポートラインが機能したほか、ダウ平均株価の反発もあり、下げ止まりを見せた。
米国では感染第2波の拡大加速への警戒感が強まるも、下値での押し目買いが広範に入ったとの見方が出ている。銀行ストレステスト(健全性審査)の結果公表、及び米通貨監督庁(OCC)がボルカー・ルールの一部変更を承認したことで銀行株などが上昇した。
ボラティリティ上昇に警戒感
ビットコインオプション市場におけるDeribitの市場シェアは、未決済建玉(OI)の68%を占めているが、日本時間26日17時、Deribit史上最高額となる「10億ドル(1070億円)」を超えるビットコインオプション契約の行使期日を迎える。
We are going to see a massive expiry in Deribit bitcoin options next week. More than 70k options expiring on June 26. In total, options expiring in June make up 69% of open interest. Possible the market takes some big swings around expiry because of unwind trades. pic.twitter.com/AMKOun5Oq1
— Frank Chaparro (@fintechfrank) June 19, 2020
ビットコインオプション市場の総未決済建玉(OI)は17億ドルを超えており、2020年の初めから大幅に増加するなど市場規模が急拡大。ビットコイン半減期や、新型コロナに関する大規模金融緩和策におけるヘッジ需要などを背景に、機関投資家の関心の高まりを示しているものとみられる。
BTC情報アラートを開発するTainoko (@btc_tainoko)氏は、行使期日を迎える分の建玉を無くした分と比較表をgif画像で提供した。7月限のストライク・プライスは10,000~11,000ドルに集中していることが示されている。
Deribit オプション、26日17時に行使期日を迎える分の建玉を無くした分との比較表です。
( @Nishi8maru さんからの依頼)コール建玉:62406 → 18439
プット建玉:39300 → 9178赤】6/26 C 43967 / P 30121
緑】7/3 C 4554 / P 2824
黄】7/31 C 13884 / P 6353 pic.twitter.com/AzZ6CG9nDj— Tainoko (@btc_tainoko) June 24, 2020
CoinPostに寄稿するタキオン (@wing_tachyon)氏の指摘にもあるように、本日はDeribitに加え、BitMEXの先物SQ、OKex 6月限先物・オプションSQ、CME BTC先物・オプション最終期日が重なっているため、上か下かは定かではないにしてもボラティリティ(価格変動性)が急上昇する懸念もある。
今日は四半期ごとのクリプトイベントデー
26日
17:00 Deribit オプション6月限カット(建玉大)
OKex 6月限先物・オプションSQ
21:00 BitMEX 6月限先物SQ
27日
0:00AM CME BTC先物・オプション最終期日重しとなっていた建玉が消えていくのでボラティリティの高まりに注意#Bitcoin
— タキオン (@wing_tachyon) June 26, 2020
一方、NEMベンチャーファンドのニコラスペレカノス氏はDecryptに対し、「行使期日はBTC価格に大きな与えない可能性がある。トレーダーの選択したオプションは、セルサイドでは低すぎてバイサイドでは高すぎる。」などと指摘している。