仮想通貨で成り立つ「暗号都市」 Akonシティが本格始動

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仮想通貨で成り立つ「暗号都市」

グラミー賞の受賞歴を持つ著名ラッパーのAkonがプロジェクトとして立ち上げた「暗号都市」の建設について、KE Internationalに対し、60億ドルの建設契約を取り付けたことがわかった。仮想通貨で社会が成立する「暗号都市」計画が本格的に動きだした。

Akonは、自身の名前を冠した仮想通貨(暗号資産)「Akoin」を用いて全ての取引が行われる暗号都市「エイコンシティ」を、母国のセネガルで計画している。今年1月には、セネガル政府と契約締結に至っており、独立したデジタル通貨で社会形成される新たな都市の形を模索している。

エイコンシティの敷地面積は2000エーカー(約8平方km)で、マッキー・サル大統領から贈られた土地を活用している。建設計画によると、2023年までに都市のインフラ整備が完了し、2024年から2029年にかけて、仮想通貨エコシステムで完結する都市計画を実行する。

Akoin

都市で活用されるAkoinは、価格が安定しやすいステーブルコインの形式で発行、ブロックチェーンはステラを利用する。

アフリカでは非常に多くの通貨が発行されているものの、その多くが不安定で信頼されていない現状を危惧したことが、仮想通貨システムを採用したきっかけ。ステーブルコインの形式で決済利用に即した実用的な設計にしている。

アフリカの決済事情には、法定通貨のかわりに携帯電話のクレジットを使い、農産物や魚、日用品などの取引が行われている一方で、村の外では互換性がないケースがあることから、利便性に欠ける問題点がある。

Akoinは、仮想通貨の技術を応用することで、このような決済の代替手段、または、普及する携帯電話クレジット間の交換手段(ブリッジ通貨)の実現を目指している。ボーダーレスの特性を活かして、他国のマネーに支えられる信頼性も利点の一つにある。

Akoinを、「アフリカその他の新興経済圏の起業家向けに設計された”仮想通貨”」としており、その使命をブロックチェーン技術によって「世界最大の新興労働市場の可能性を解き放つこと」と定義している。

暗号都市に限定した利用ではなく、アフリカ54ヵ国で普及を目指し、ブロックチェーンを利用したdAppsの活用も視野に入れているという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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