インドネシア、仮想通貨課税を示唆
インドネシア政府が、暗号資産(仮想通貨)取引を課税対象にすることを検討していることがわかった。政府関係者の話としてロイターなどが報じた。
人口2億7,000万人のインドネシアは、東南アジアでも大きな国だ。シンガポールのソブリン・ファンド(政府系投資ファンド)TemasekとGoogleが共同で行った調査では、eコマースなどインターネット関連の事業が急成長している。
同国税務署の担当者、Neilmaldrin Noor氏によれば、仮想通貨取引から発生した利益に対して、「所得税」としての課税を検討しているという。
重要なのは、ある取引から利益やキャピタルゲインが発生した場合、その利益は所得税の対象となるということだ。
つまり、キャピタルゲインを得た納税者は、税金を申告しなければならない。
先月にもインドネシアの仮想通貨取引所TokocryptoのTeguh Kurniawan Harmanda COOがCNBCに出演した際、同国貿易省の先物取引所監督委員会などが仮想通貨取引に対して課税する方法を議論していると語っていた。
Harmanda氏によれば、仮想通貨取引への課税率は、株式取引などに課せられる所得税の0.1%より少ない0.05%が検討されている。
現在インドネシアでは仮想通貨の「コモディティー」としての取引は認められているものの、インドネシア国内では決済利用が禁止されている背景がある。
また同国の仮想通貨取引所Indodaxの統計では、仮想通貨市場の高騰に伴い、同国の仮想通貨ユーザーも上昇したと説明。年初時点では230万人だった仮想通貨ユーザーは4月までに300万人を突破したと述べた。
日本国内では、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨取引で「年間20万円」を超える利益が生じた場合は、「雑所得」として確定申告する義務がある。
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