BETHに新たな運用手段
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスが発行するイーサリアム2.0ステーキングの代替トークンBETHで、新たな運用方法を提供された。
バイナンスの独自ブロックチェーン「バイナンススマートチェーン(BSC)」を利用するDeFi(分散型金融)プロトコルBakeryswapが、新たにBETHの流動性マイニングを提供する。BSCニュースが報じた。
「BETH」は、バイナンスが昨年12月より提供しているイーサリアム2.0のステーキングサービスに預けたイーサリアム(ETH)を1:1で配当される代替トークン。バイナンスは、バイナンススマートチェーン上でBETHを発行し、ステーキングでロックアップされるイーサリアムの流動性を代替トークンで還元している。
今回、新たにBakeryswapが、BETH/ETH、BETH/BNB、BETH/BUSDの3つの流動性マイニングプールを提供。報酬を、BETHトークンとBakeryswapのガバナンストークンBAKEで還元する。
バイナンスを通じて、イーサリアム2.0のステーキングに参加したユーザーの資産運用手段が増加することになる。
イールドファーミングとは、需給バランスによって常に変化する利率に応じて流動性の提供先を変え、最も大きなリターンを得る取り組みのこと。
流動性マイニングはイールドファーミングを行う人達を惹き付けるために、流動性提供の対価として利息の他にガバナンストークン(ガバナンスへの参加権を表現するトークン)が付与されることを指す。
BETH市場
BETHはバイナンスが独自で発行する代替トークンであることから、バイナンススマートチェーン以外のブロックチェーンや取引所への送金は不可能だ。
そのため、ETHをステーキングしたユーザーにBETHの流動性を提供するため、バイナンスは先週よりBETH/ETHの取引を開始した。(相場推移は以下の通り)
BETHはステーキングで預かっているETHと1:1の割合で分配されているが、BETHに対する需給などが変化し得るため、必ずしもETHとは1:1の価格水準に留まらない場合がある。
BETHの取引や流動性マイニングは、ロックアップ期間による預けたETHの機会損失を回避する手段としてユーザーに注目される新たな動向だ。
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