ビットコイン4万ドルまで急回復、eToro取引量は前年比25倍水準に

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仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

15日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比4.5%高の406万円(39,200ドル)と続伸。一時40,000ドルの大台を回復した。

心理的節目の4万ドルのレジスタンスライン(上値抵抗線)で跳ね返され、揉み合っている。短期間で大幅反発していることから、利確売りが先行しているものと思われる。

機関投資家を対象に仮想通貨の投資信託商品を提供する米グレースケールの私募再開に伴い、24時間で2,172BTCの買いが確認された。同社は昨年12月21日、ビットコイン投資信託(GBTC)など6つの金融商品について、新規の顧客募集を一時停止していた。

仮想通貨のモバイルウォレット最大手Blockchain.comの調査責任者であるGarrickHileman氏は、「2020年に過去最高値を更新したビットコインは、未知なる価格発見フェーズに突入している」と強調。「移動平均線やボリンジャーバンドなど従来のテクニカル分析指標よりも市場心理が優先されている」と述べ、心理的節目である3万ドルや4万ドルが意識されていると主張した。

eToroの取引量が25倍水準に

昨今のビットコイン高騰を受け、株式やETFなどの売買を提する最大手ソーシャルトレーディングプラットフォーム「eToro(イートロ)」は、2021年以降の11日間で380,000もの新規アカウントが開設され、仮想通貨の取引量は2020年の25倍水準に達した。

顧客向けのアナウンスによれば、需要急拡大の影響でサービスの処理能力を上回り、注文を制限する可能性が生じているという。

2006年に設立されたeToroは、欧米圏のほか、南アフリカにも進出。ユーザー数は1700万人を超えている。2019年4月には、トークンベースの取引所「eToroX」を開設、仮想通貨の取扱いを開始していた。

米国の金融経済動向

なお、米国ではジョー・バイデン次期大統領が、1月20日から任期開始予定にあり、大規模な景気刺激策が取り沙汰されている。 米ドルのインフレが加速する中、株式やビットコインなどのリスク資産を膨らませるためのターニングポイントとなり得る。

金融緩和マネーで溢れているが、大きな打撃を被る世界経済を支えるための金融政策の手を現時点で緩めることは事実上できない。

トレンドの大局に強い変化が起こるとすれば、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大が、ワクチン接種効果などで大きく抑制され、米金融当局によるQE(量的緩和策)にて金融資産買い入れ額縮小を意味する「テーパリング」が実施された時だろう。

世界的な金融緩和マネーで株式が高騰し続け、米ドルのインフレヘッジの観点からビットコインに強い買い需要が継続している以上、現在の潮流は簡単には変わらないものと思われる。米シカゴ連銀のエバンス総裁は7日、「判断は時期尚早であり、今後状況が大幅に好転した場合」と前置きした上、2021年末〜22年初めにかけてテーパリングに舵を切ることはあり得るとの見解を示した。

ビットコインと米ドルの相関関係は、過去最低値の-0.15を示した。

米連邦準備理事会(FRB)が大規模な量的緩和を行うなか、米ドルの価値は下落し続けており、米ドルをヘッジする需要がビットコインなど代替資産に向かっている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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