米上場企業Marathon、仮想通貨採掘マシンを7万台追加購入──ビットコイン等の採掘規模3倍に

Blockchain
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Marathon Patentがマイニングマシン7万台を追加購入

ナスダック上場の米大手暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Marathon Patent(以下Marathon)がBitmainと7万台のAntminerS-19を購入する契約を結んだことを発表した。

Marathonは現在、3万3,000台のマイニングマシンを所有しているが、新しい購入により、その事業規模は3倍以上に膨らむこととなる。合計10万3,000台のマシンにより、同社によると1秒あたり10.36エグザハッシュ(EH/s)のマイニングパワーを得る計算だ。

2021年7月にまず7,000台のS-19マイナーを受け取り、2021年12月までにすべての台数を受け取る予定だという。

MarathonのMerrick Okamoto会長兼CEOは、次のように語った。

この購入は、ドルベースで最大の注文であり、またBitmainがこれまでに受け取った中でも一回あたり最大の、S-19マイナーの注文となる。2020年8月以降に3万台を購入した時と同様に、同社チームがこの注文を実現するために尽力したことに感謝する。

Bitmainとの関係は、将来の成功可能性にとって重要な要素であり、事業を拡大するためにBitmainと協力し続けることを楽しみにしている。

またBitmainの北米・中南米(NCSA)セールスディレクターIrene Gao氏も「この記録的な購入契約を獲得したことを嬉しく思う。両社それぞれに利益をもたらすものとなる」とコメントしている。

仮想通貨マイニング企業の競争激化

仮想通貨ビットコイン(BTC)が高騰する中、マイニング企業間の競争も激化している。

11月時点では、主要メーカーのBTCマイニングマシンは2021年4月から5月までの一括による先行注文分は既に売り切れていた。ビットコイン価格高騰に加えて、マイニング機器向けのASICチップ製造メーカー(韓国のサムソンおよび台湾のTSMC)からの部品調達状況を受け、影響がでた。

12月に入ってからは、Marathonのライバルである米マイニング企業Riot Blockchainも、Bitmainより追加で3000台の「S19 Pro」と1万2000台の「S19 Pro」、計1万5,000台を購入すると発表しており、新たな出荷目処も立ちつつある。

Riot Blockchainが保有する次世代型マイニングマシンは合計3万7,640台となり、フル稼働した場合のハッシュレートは、3.8EH/sまで上昇する見込みだ。

12月には北米最大のマイニング企業Core Scientificも、BitmainとS19シリーズのマイニングマシン5万8000台の追加購入契約を結んている。これにより同社が保有するs19シリーズのハッシュパワーは7.26EH/sとなる。

現在マイニング向けのASICチップ製造は米国の外で行われているが、Core Scientificの幹部は、ASICを製造するサムソンや台湾のTSMCなどの企業が、将来は米国でも生産を開始し、マイニングマシンを米国内から調達できるようになると推測している。

BitmainとMicroBTの最新マシンを比較

以上で紹介した米国の大手マイニング企業は、Bitmainからマイニングマシンを追加購入した点で共通している。

8月に仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXが、Bitmainの「Antminer S19 Pro」とMicroBTの「Whatsminer M30S +」について、実際に稼働させてパフォーマンスを比較した。

その結果、ハッシュレートやエネルギー効率、機器の温度などで「Antminer S19 Pro」が上回る結果となった。ただ差がわずかであった部分もあり、BitMEXは「今後数年間に渡って両社の絶え間ないライバル関係が継続する」と予測している。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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