PayPalの仮想通貨購入実用
米決済大手PayPalが暗号資産(仮想通貨)の売買に対応する予定を発表して1週間、ビットコインなどの購入サービスを開始した可能性が浮上している。
ステーブルコインUSDCの関連企業CircleのCEO Jeremy Allaire氏がSNSで、PayPalを使って100ドル分のビットコインを購入したことを発表している。「仮想通貨市場にとって重要なマイルストーンだ」とコメントした。
Allaire氏は、ビットコインを購入したが、購入手数料自体は請求されなかったとしている。
Bought $100 in BTC on @PayPal ! Great milestone for the market! pic.twitter.com/jsxAxTpGgK
— Jeremy Allaire (@jerallaire) October 28, 2020
PayPalサービスが始動
PayPalは21日に、アプリ内で仮想通貨の売買を開始する予定を伝えた。当時「数週間以内に開始する」としていたが、この報告などから購入サービスが段階的に開始されている可能性がある。
売買で対応するのは、現時点でビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュの4銘柄。今後は、2021年上半期には傘下のソーチャルペイメントサービスVenmoで利用できる売買サービスを開始し、米国以外の国にもサービスを展開する。
一方、PayPalで購入した仮想通貨はPayPalのウォレットから出金することができず、外部ウォレットから仮想通貨を入金することも不可能など、あくまでPayPal上での利用に制限される。
しかし、一般ユーザーでも仮想通貨に触れる機会の創出に繋がるとして重要なステップだと仮想通貨業界に歓迎されている。ビットコイン強気派の著名投資家マイケル・ノボグラッツ氏は、「仮想通貨で今年最も大きなニュースだ」と評価、全ての銀行が仮想通貨サービスで競争を始める起爆剤になり得るとコメントしている。
また、ビットコイン懐疑派だった米大手銀行JPモルガンも最新の報告書で、「PayPalの発表は、企業がビットコインをサポートする一つのサインで、長期的にミレニアル世代がビットコインをオルタナティブ通貨として利用する率を高められると見ている」とプラス評価のコメントを披露している。
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