OKExで出金停止措置
中華系大手仮想通貨(暗号資産)取引所OKExは日本時間12時(香港時間11時)より、すべての仮想通貨銘柄の出金を停止したことを発表した。
OKExの発表によれば、仮想通貨ウォレットの秘密鍵管理人(企業の権限を持つ重要人物)の1人が公安機関の調査を受けており、関連認証作業に影響が生じた。連絡が付かず、資金の引出しが不可能となっている。
OKExは、今回の措置に伴い、「サービス定款8.1」を基に事前通知せずにいつでもサービスの中止や停止を行えると言及。出金以外のすべてのサービスは正常稼働しており、顧客の資金も安全であるとアナウンスを出した。
Withdrawals of digital assets/cryptocurrencies @OKEx are currently suspended. Other functions are up and running. Your funds and assets are safe and not affected. Details: https://t.co/vMehdsZs1b
We sincerely apologize for any inconvenience. Further announcements will be made. pic.twitter.com/t14l7z0EUL
— OKEx (@OKEx) October 16, 2020
秘密鍵管理の目処が立ち次第、出金機能を復旧させる。一方、中国事情に詳しい情報筋によれば、中華系取引所の同様の発表は、当事者がすでに逮捕された可能性があることを意味する。
中国の大手仮想通貨メディア8BTCの共同創設者Red Liによると、本来OKExは日本時間16時より出金を停止する予定だったが、その時間を変更し早めたという。偶然の可能性もあると前置きしながら、「国際的なマネーロンダリング」への関与を示唆している。
#okex first stated withdrawal will be suspended 15PM but quickly changed to 11AM. Rumor has it that over 800 accs in “certain” exchange are involved with cross-border money laundering. #btc #crypto pic.twitter.com/mc67ZRCj6O
— Red Li (@redtheminer) October 16, 2020
ビットコインは16日13時頃、11,500ドルから11,200ドルまで約300ドル(3万円)ほど急落した。
BitMEXへの告発も
1日には、米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)が、仮想通貨デリバティブ取引所BitMEXとアーサー・ヘイズCEOらを告発、Samuel Reed共同創業者(CTO)を拘束されたことが明らかになったばかり。
このとき、BTC価格は一時10450ドルまで400ドル幅急落した。一夜明けて、BitMEXからはBTC出金(OutFlow)が急増したほか、無期限先物の3ヶ月のベーシス(現物価格と先物価格との差)が、24時間で6%から1.84%まで激減。顧客流出につながった。
Since 17:00 UTC yesterday, 41,838 bitcoin has been withdrawn from BitMEX in 4,547 transfers. Half of the transfers were for 0.25 bitcoin or less, and the largest 1% of transfers accounted for 63% of the bitcoin withdrawn. So Many small traders and a few large players withdrew. pic.twitter.com/nxweCwUl42
— Philip Gradwell (@philip_gradwell) October 2, 2020
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