ビットコイン採掘難易度、過去3番目のマイナス調整

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仮想通貨ビットコインの採掘難易度(ディフィカルティー)調整が実施。大幅なマイナス調整水準で更新日を迎えた。

最新の難易度調整を前回比-15.97%で完了。マイナス調整幅としては、11年10月31日に調整した-18.03%、20年11月3日に調整した-16.05%に次ぐ過去3番目の規模となっている。

今回は、難易度調整の基準になる平均ブロック生成時間は11分55秒と難易度のリターゲティング基準を大きく上回った(基準:10分)。難易度調整は2週間に1度行われるもので、マイナー(採掘業者)の競争環境に依存する。

今回の難易度大幅易化の背景は、①ハッシュレートが過去最高値更新をしていた点とビットコイン価格の下落、②中国のマイニング業者への取り締まり強化、③イランのマイニング事業停止方針がある。

難易度調整は、一つ前の調整時に過去最高値をつけていたハッシュレートの水準に合わせて、+ 21.53%と大幅なプラス水準で調整されており、その後のビットコイン価格の下落で予想より採掘リターンが得られなかったマイナーが出た可能性もある。

最も大きな要因は②の中国のマイニング業者への取り締まり強化と見られており、5月21日の国務院からの通達を受け、マイニングが盛んな地域の地方当局が取り締まりを強化する方針を出し始めている。

国外移転を目論むなど、事業者も対応方針を探る中で、実際にマイニングファームへの電力供給が停止されたケースなどの報告例も挙がった。

 

中国大手仮想通貨メディア8BTCによると、不確定なデータではあるものの、約1年前の半減期以降、世界のマイニングハッシュレートは中国が70%を占める大幅な寡占状態から、50%水準まで減少しており、米国が12%、ロシアや中央アジア地域が6%と台頭している。

難易度調整の影響は

難易度調整を見る見方は、今回の調整後にハッシュレートが回復するかだ。

大幅易化の調整でもハッシュレートの下落が続けば、上記の①ハッシュレートの過去最高値更新をしていた点とビットコイン価格の下落の影響の可能性が消され、②や③といった国によるマイニング排除の動きを映すリアルタイムデータとなるためだ。

中国の現状を把握する情報は乏しいことから、世界各国で反映されるハッシュレートデータは、投資家の注目ポイントになり得る。

なお、ネットワークの活発度の点では、今回の難易度調整を機に、BTCネットワーク手数料の回復や送金詰まり等の問題点の改善に繋がるプラスの可能性もある。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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