ハッカーを特定か
KucoinのJohnny Lyu CEOは3日、自身のツイッターで仮想通貨(暗号資産)取引所にハッキングを仕掛けた疑いのある人物について報告を行なった。
数百万ドル規模の不正流出を報告したKucoinだが、一定額の資産凍結に成功し、被害を最小限に留める仕組みを講じていることも併せて報告した。
A quick update since my last livestream on Sep 30.
After a thorough investigation, we have found the suspects of the 9.26 #KuCoin Security Incident with substantial proof at hand. Law enforcement officials and police are officially involved to take action.
— lyu_johnny (@lyu_johnny) October 3, 2020
不正流出した仮想通貨は推定2億7900万ドルとされているが、Lyu CEOによると、業界の連携によって新たに6400万ドル相当の仮想通貨の凍結に成功し、すでに計2億400万ドルが凍結状態にあるという。
また、犯人に関わる情報を得ることができたとして、犯人特定の可能性を示唆。警察も捜査に乗り出すとした。
現時点で、取引所も完全に機能するまでに戻っているという。
ここで示す凍結は、ハッカーがコントロールできない状況に置かれたことを示しており、必ずしもKucoinの手元に戻ったことを意味するものではない。しかし、売り圧力等の懸念が解消される重要な事後対応になる。
解決の糸口が見えづらかった仮想通貨ハッキング事件で、グローバルの協力体制のもとで早期対応を行うことでの成功例になる可能性がある事例として、業界から注目が集まっている。
Kucoinの対応
Kucoinは、システムが異常なトランザクションを検知したおよそ3時間後には、Binanceや、Huobi、OKExを含む大手取引所と連絡を取り合う状態であったことや、影響のあるプロジェクトへの協力も呼びかけるなど、資産凍結に向けた早期対応を行なっていた。(資産凍結で中央集権性が非難される事例も一部で見られた)
また、プログラムではセキュリティインシデント(ハッキング)によって影響を受けた個人あるいは機関に対し、包括的な保護およびサポートを行う「セーフガードプログラム」を発表するなどして、資産流出被害に伴う業界や市場への影響を軽減する事後対応策を講じている。
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