「現在のイーサリアムレイヤー1は多くのアプリに対応できず」ヴィタリック氏が発言

Blockchain

ヴィタリックの懸念

イーサリアムの共同設立者であるヴィタリック・ブテリン氏は2日、イーサリアム開発者用の掲示板にて「現在のイーサリアムネットワークは様々な種類のアプリケーションにほとんど使えない」と投稿していたことが分かった。

その原因はスケーラビリティやガス代の高騰によるものとし、これを根本的に解決するためには、イーサリアム2.0へのアップグレードが不可欠だとの見解を示している。ただし、イーサリアム2.0の完全実現にはまだまだ多くの時間を要する点にも言及した。

同氏は以下のように述べている。

レイヤー1では、イーサリアムは様々な種類のアプリケーションにほとんど使えない。

レイヤー2を利用せずに、短中期でスケーラビリティ問題を解決する方法はない。

レイヤー1とは、現在のイーサリアムのベースとなるプロトコルで、ここではイーサリアムのメインネットを指す。レイヤー2は、イーサリアム上に構築されたプロトコル(スマートコントラクトプラットフォーム等)を意味するものだ。

ここ最近はDeFi(分散型金融)が盛り上がりを見せ、取引回数も大幅に伸びている。それによりガス代(取引手数料)は高騰し、ネットワークのつまりが発生するなど、dAppsの利用に影響が及んでいる。

ブテリン氏は、イーサリアムを利用したdAppsのAugurでは先週、取引手数料が17.76ドルという高価格に達していたことも指摘。スケーラビリティの欠如が、dApps開発においてネックとなっていることを示す一例となっている。

ガス代の高騰

今年9月にイーサリアムのマイナーは、ブロック報酬よりも取引手数料による収入が上回った。これはイーサリアムの歴史において初めてのことだ。The Blockが伝えている。

マイナーは先月、取引手数料から約1億7,200万ドルを手に入れ、ブロック報酬からは約1億5,000万ドルの収入を得ている。

出典:The block

こうした背景には、前述したように、DeFiによる高イーサリアムネットワークアクティビティを発端としたガス代の高騰がある。

9月1日の時点でETH平均取引コストが13ドルを超える数値に達するなど、先月は歴史的な高水準を記録し続けていた。

参考:ethereum-magicians.org

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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