「TOEICのスコアが高いのになんで英語が話せないの?」と聞かないであげてほしい。彼らは間違いなく優秀だ。彼らには“ある訓練”が足りないだけなのだ……。

900点超えでも英語で電話予約すらできません

英語能力を測る指標といえば、日本では「TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC)」が最もポピュラーだろう。TOEICで900点以上取れるなら、英語をペラペラ話せる……などと思ってはいないだろうか。

「そうした思い込みは捨てていただきたい。TOEICで何点取っても、英会話力とは直結していませんから!」

こう断言するのは、東大卒で有名マスコミに勤めるRさん。TOEICで900点前後をマークしている。エリート街道を歩んできたが、英語にコンプレックスを抱いているという。

「TOEIC900点というと、『おまえ英語できるよな』という前提で英語を使う仕事を振られたりするのですが、話せませんから! メールなら受験英語のリーディング、ライティングでなんとかいけるのですが、電話を含めトークは無理です。そもそも相手が何を言っているのかわからないんです」