一体、どんな企業?
一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)は18日、海外暗号資産(仮想通貨)取引所大手Coinbaseの日本法人であるCoinbase株式会社を含めた3社が、同協会の第一種会員となり、仮想通貨交換業登録を完了したと発表。これでJVCEAの第一種会員企業は32社、第二種会員企業は4社となった。
第二種金融商品取引業は、「信託受益権」や「集団投資スキーム持分」など第一種金融商品取引業の取り扱う有価証券よりも流動性の低いものを販売・勧誘する業務を行うもので、金商法に基づく第一種金融商品取引業のライセンス獲得の意義は大きい。金融取引業のライセンスを取得すれば、昨年改正された金融商品取引法規制後でも、レバレッジ(証拠金)取引以外に焦点を充てたサービスが提供できるようになる。
第一種金融商品取引業は、株や債券などの「有価証券の売買・勧誘」や「引受け」といった顧客から資金や有価証券を預かって管理する業務を行うことができる。
仮想通貨交換業登録を完了した3社は、それぞれどんな企業なのか。
JVCEAとは
JVCEA(一般社団法人日本仮想通貨交換業協会)は、暗号資産交換業及び暗号資産関連デリバティブ取引業の自主規制団体であり、資金決済法に基づく「認定資金決済事業者協会」と金融商品取引法に基づく「認定金融商品取引業協会」を兼ねている。(JVCEA公式より )
Coinbase株式会社
4月に米NASDAQ株式市場に上場した米国最大手取引所Coinbaseの日本法人がCoinbase株式会社だ。代表は北澤直氏で、20年3月に、JVCEAの第二種会員として入会していた。
以下の銘柄を取り扱う予定となっているが、ローンチ日は明確ではない。
- BTC(ビットコイン)
- ETH(イーサリアム)
- BCH(ビットコインキャッシュ)
- XLM(ステラ)
- LTC(ライトコイン)
Coinbaseは世界数十各国で仮想通貨取引所サービスを提供しており、その他機関投資家向けのカストディ事業やビットコイン(BTC)を担保とした融資サービスの提供、イーサリアム2.0のステーキング代行など数多くのサービスを提供しており、業界に与える影響は大きいと言える。
米国最大規模の取引所の日本法人が、今後どのようなサービスを展開していくのか注目される。
東京ハッシュ株式会社
東京ハッシュ株式会社は、2018年に設立されたブロックチェーン関連企業であり、HashKey GroupやHashQuarkなど多くのブロックチェーン・フィンテック企業とパートナーシップを締結している。
トランザクションや秘密鍵の管理機能、ハードウェアウォレットを備えた4つのソフトウェアで構成されるE2Eシステム「JADE POOL」や、ブロックチェーンを利用した金融サービスシステムを提供する「サプライチェーン・ファイナンス・プラットフォーム」を運営。事業の対象となる顧客は、仮想通貨取引所をはじめ、ゲーム開発者、DeFi(分散型金融)、自動車メーカー、金融機関など多岐に渡る。
今回、第一種会員となったことでより広範にビジネスを展開できるようになった。時期は未定だが、仮想通貨取引所サービスのローンチも予定しているという。
株式会社ガイア
東京ガイア株式会社は2007年に設立、ネット向けクレジットカード決済システム導入事業や飲食事業、IR関連事業コンサルティングなど業界を横断した様々な事業を運営してきた企業だ。21年1月に、JVCEAの第二種会員として入会していた。
仮想通貨関連事業では、「新しい暗号資産経済圏の形成と、より利便性の高い暗号資産交換業の運営」を目指すとしており、まもなく「仮想通貨BTM」をローンチ予定。保有する仮想通貨を仮想通貨自動両替機で日本円に払い出しを行うサービスだという。
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