仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)
海外大手取引所Bitstampでは過去最高値19,666ドル、Binanceでは過去最高値19,799ドルを更新した。
#Bitcoin just made a new all-time high on #Binance!
— Binance (@binance) November 30, 2020
#Bitcoin ATH!
Now we explore the great unknown 🚀 pic.twitter.com/RedJooQY1e— Bitstamp (@Bitstamp) November 30, 2020
なお、米大手取引所コインベースが17年12月に記録した過去最高値19,891ドル(207.5万円)に対し、bitFlyerの過去最高値は231万円。コインチェックは222万円を付けている。
国内外の取引所間で最高値に大きな差が出ているのは、ボラティリティ急拡大局面における相場のオーバーシュートのほか、3年間で円高が進行したためだ。外国為替市場における17年12月17日のドル/円相場は、概ね113円台で推移していた。 20年12月現在104.4円であることを踏まえると、約9円幅で1BTC=20,000ドル時に約18万円もの差が生じることになる。
BTC月足
月足終値では、過去最高値を35%上回る水準で大陽線を付けてクローズしており、マクロの観点からは極めて強気と言えるだろう。
ビットコイン月足確定 pic.twitter.com/kND42q4NRq
— 各務貴仁|CoinPost (@coinpost_kagami) December 1, 2020
一方で、先週の急落後の調整不十分であることから再び相場の過熱感が台頭し始めているほか、2万ドル付近の心理的節目で売りが積まれている。ATH(All Time High)の達成感からも乱高下のリスクに注意したい局面といえそうだ。
イーサリアム2が稼働
1日21時(日本時間)には、次世代チェーン・イーサリアム2.0(ETH2)の複数年アップグレードの第一歩となる「ビーコンチェーン」稼働が控える。
イーサリアムのステーキングについては、米大手取引所コインベースやクラーケンがサポートを発表した。
21年初頭から、対象ユーザー向けにサービスの詳細を発表予定としている。
On December 1, the Ethereum Beacon Chain will launch, beginning a multi-year upgrade to Ethereum 2.0 (ETH2). Coinbase intends to fully support ETH2 through staking and trading.
Read more here: https://t.co/e1fsAohT4j
— Coinbase (@coinbase) November 30, 2020
Congratulations @ethereum on reaching the staking target to launch the ETH 2.0 Beacon Chain 🎉 🎉
Kraken is pleased to announce that we will be supporting the migration & ETH 2.0 staking rewards ✨ ✨
More details to be announced soon. pic.twitter.com/JIow4Xa15U
— Kraken Exchange (@krakenfx) November 24, 2020
コインベース公式アナウンスによれば、同取引のユーザーはアカウントのETHをETH2に変換することで、ステーキング報酬を獲得することが出来るようになる。 預け入れたETH2トークンはその仕様上、ビーコンチェーンにロックされたままだが、コインベースでは、ETH2、ETH、及びサポートされている他すべての通貨間取引を可能にし、流動性を提供するとしている。
ビットコインなどPoW通貨のマイニング(採掘)の代替手段にあたるステーキングは、トークンの保有量に基づくコンセンサスアルゴリズムであり、保有量に応じてブロック生成権を得られるもので、バリデータがネットワークのセキュリティを維持するためのインセンティブとして機能する。
仮想通貨を自由に動かせない状態(ロック状態)にしてネットワーク維持に貢献するとともに、その対価として運用益を受け取ることができる仕組みであり、仮想通貨ウォレットから直接ステークすることが出来るほか、バイナンスステーキングなど取引所のサービスも活発だ。
国内では2020年1月、コインチェックが仮想通貨Liskのステーキングサービスをローンチして好評を博しており、2021年に予定されるフェーズ1.5における「シャードチェーン・メインネット稼働、及びPoS移行」を踏まえ、イーサリアムのステーキングサービスを検討している可能性が高い。
- フェーズ0:2020年(バリデータを管理する「ビーコンチェーン/Beacon Chain」実装)
- フェーズ1:2021年(ユーザーが利用する「シャードチェーン」実装)
- フェーズ1.5:2021年(シャードチェーン・メインネット稼働、PoS移行)
- フェーズ2:2021年〜(シャードチェーンの全稼働)
長期保有及びステーキング目的の現物ロックアップの増加は、需給面からもイーサリアム価格にはポジティブといえる。
次世代チェーンのETH2は、ブロックチェーン開発において最大の障壁となっている2つの課題、スケーラビリティ問題とトランザクションに関するガス代高騰を解決するための大きなプロセスだ。
今年6月以降のDeFi(分散型金融)市場の隆盛に伴いGas代が高騰、多くのdApps(分散型アプリケーション)に深刻な影響をもたらしていた。
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