仮想通貨マイニング企業RiotのQ2財務報告
米国のナスダック上場仮想通貨マイニング企業Riot Blockchainが、20年第2四半期の財務報告を発表した。
20年6月30日までの6か月間で、仮想通貨のマイニング収益は、2019年の同期間の380万ドルから430万ドル(約4.6億円)に増加。
ただ、第2四半期のみで見ると、前年同期比で240万ドルから190万ドル(約2億円)に減少している。
Riot Blockchain(以下、Riot)によると、収益の変化の原因は、「マイニング業務すべてをコスト削減のためオクラホマシティの施設からコインミントの施設へ移動したことに伴うダウンタイム」、「難易度指数が増加したマイニングアルゴリズムの解決」、「ビットコイン半減期到来」に関連しているという。
コインミントは、ニューヨーク州の旧アルミニウム製錬所において地域の豊富な水力・風力発電を活用し、仮想通貨データセンターを運営している企業。RiotはBTC採掘の直接コスト大幅削減と、採掘稼働時間の大幅増加を狙って、コインミント施設でのマイニングを決めていた。
次世代マイニング機器を3000台超購入
運営上の主な出来事としては、第2四半期に次世代マイニングマシンであるBitmain S19およびS19 Pro Antminersを3040台購入したことがある。
これによりRiotの総稼働ハッシュレートを129%上昇させて、約566PH/s(ペタハッシュ)にすることが期待されている。現在までには、すでに合計1432台の次世代S19を受領して配備。第3四半期と第4四半期にもさらに追加で新しい採掘機器を配備する予定だという。
Riotのキャッシュと仮想通貨の第2四半期における流動性は、昨年の1800万ドルから1640万ドル(約17億円)に低下した。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響については、Riotは以前より会社の労働力、運用、財務、流動性に対する潜在的な影響を注意深く監視し続けており、現在まで「その影響は最小限に抑えられている」と述べている。
Riot株価は急上昇中
一方Riot株価は、仮想通貨マイニング企業Marathon Patent Group(以下、Marathon)の株と共に急上昇しており、話題になっている。
年間パフォーマンスを見ると、Marathonの株が+119.80%で、Riotが+98.56%であるとビットコインのパフォーマンス(+4.48%)も遥かに上回っている状況だ。
Riotは7月時点では、出来高がほとんどの日で500万ドル(約5.3億円)よりも少なかったが、8月3日に5800万ドル(約61億円)という過去最高値に到達、すぐに株価も年初来高値の4.58ドル(約485円)に急騰した。
ビットコインが高騰している現在で、マイニング企業にも注目が集まっての上昇と見られている。
ライバル企業も採掘機器を拡充
RiotのライバルであるMarathonも、マイニング機器の充実を図っているところだ。今月中旬に新たにBTCマイニング機器1360台を受け取り、月末までにすべて稼働させるという。
ハッシュパワーは現在の56PH/sから184PH/sへと320%超向上する見積もり。MicroBTのM31S+が700台、BitmainのS19Proを660台発注したという。また第四半期には追加で1000台を受領する予定となる。この追加分も稼働すれば、ハッシュパワーは合計で294PH/sになる予定だ。
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