CFTCの仮想通貨規制目標
米国のコモディティ・デリバティブ規制当局CFTC(商品先物取引委員会)が9日に、仮想通貨の規制に関する今後4年間の計画を発表した。
仮想通貨(デジタルアセット)を「21世紀のコモディティ」とみなし、2024年までに「全体的且つ健全な仮想通貨規制フレームワークの制定」を戦略的目標とする。
Heath Tarber会長の任期満了にあたる2024年までに規制を整える。目標とされる規制の尺度は仮想通貨/デジタルアセットというイノベーションを支持する姿勢を反映している。
CFTCは計画書で、これまでデジタル取引や仮想通貨デリバティブ分野の成長を肯定し、「金融市場が新興技術をいち早く取り入れており、デリバティブ市場がデジタル化されつつある」と、現状を説明。
デリバティブ市場の健全な発展をより促進するため、CFTCは仮想通貨規制フレームワークの制定にあたり、いくつかの新規事項を提示している。
- 政策決定の透明性を高める
- 必要のない規制負担を減らす
また、CFTCはフレームワークに包括性を持たせるために、証券取引委員会(SEC)と共同で方針協調も行なっていくとしている。
SECの役割
CFTCとSECの管轄、役割は異なるが、仮想通貨に様々なトークン分類があるため、CFTCが一概ですべての仮想通貨をコモディティと判断できないのが現在の課題だ。
Tarbert会長は昨日の業界イベントで、ビットコインとイーサリアム以外のアルトコイン先物の許可について、SECによる明確なトークン定義が必要不可欠と説明していた。
「SECの判断で有価証券に該当しないとされれば、コモディティの先物として審査し承認することは可能になる」
2024年までのフレームワーク制定にあたり、SECとの連携でどのようなトークン分類となるか、有価証券問題も含めた米国の方針も、4年を目処に新たな規制の整備が行われることになりそうだ。
参考:CFTC
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