仮想通貨XRPが10%高の
PoS系、DeFi系、DOGEを経由した小規模銘柄と多くのアルトコインが活発に取引される中、9日の仮想通貨市場はXRPが前日比10%高と好調相場を記録している。
XRP市場は8日に急騰、そのまま大きな反落を伴わず高値圏を維持する形で高値0.23ドルを記録した。米ドル建0.2ドル台で取引されたのは6月11日以来約1ヶ月ぶりとなった。
XRPとリップル社については、①マネックス証券が仮想通貨デリバティブでXRP取引を開始、②VISAがブロックチェーンエンジニア募集でXRP台帳などの経験者を重視、③SBIリップルアジアがODL送金サービスの開始予定を発表、④Open Payments連合立ち上げ、⑤リップルネットクラウドの導入と事例、⑥仮想通貨取引所「SBI VC Trade」の本格始動、⑦SBI、日本初の「暗号資産ファンド」を立ち上げ、と特にXRPに関連した取り組みが活性化していた。
ODL(オンデマンド流動性)サービスについては、リップル社カスタマーサクセス部門責任者Marcus Treacherが、「今年はAPAC(アジア太平洋)とEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)にもルートを確保し、この拡大をさらに促進したい」と話したコメントも、プロダクト導入の期待感を高めた格好になった。
10%高騰の背景にXLMの高騰か
なお、8日からの10%の高騰は、日本の取扱銘柄でもあるステラ(XLM)に連れ高した可能性も考慮したいところだ。
XLMも9日時点で大幅高を記録している銘柄で、8時時点で15.6%高を記録している。
8日から2日間の値動きをXRP(メインチャート)とXLM(チャート赤)で比較すると、XLMの高騰にXRPが連れ高している。
これら2銘柄は、これまでも相関性を強めてきた銘柄で、市場が意識する一大要因にも挙がる。過去1年間の長期レンジで見ても概ね同様の推移を続けている。(メイン:XRP、緑:BTC、赤:XLM)
XRPとXLMの相関係数は0.93(参照:バイナンスリサーチ)で、XRP関連のデータとして高い相関性を示している。
0.2ドルで推移するXRP価格について、リップル社CTOが見解
リップル社のCTOを務めるDavid Schwartzは9日、SNSでXRPの価格に関するユーザーの質問に対して見解を述べた。
一人のユーザーが、XRPが0.1985ドルで推移していることは「フェアなのか」との質問に対して、Schwartz CTOは以下のようにコメントを返した。
私自身は、仮想通貨の市場価格が市場参加者の知恵と将来の公平な評価を反映していると思っている。(フェアとの考え)
しかし、このように(フェアだと)考える見解はおそらく少数派であるし、間違ってもおかしくないが、正直に答えたまでだ。
また、いわゆる大口トレーダーの「クジラ」が市場を操縦しているといったセオリーについては反対意見を述べ、公平な市場について、仮想通貨市場は多くの取引所が存在しているため、基本フェアでオープンである、と見解を示した。
このような意見(市場はフェアでマーケットが決めていること)をこれまで業界関係者にも話したことはあるが、クジラが好き勝手に相場操縦できると反論された。
それを信じるのは都合のいいことだが、信じないことにしている。
I honestly believe (crazy as it sounds) that cryptocurrency prices generally do reflect the wisdom of crowds and a fair assessment of the expected future. I am way in the minority on this view and of course I could well be wrong. But that’s what I truly believe.
— David Schwartz (@JoelKatz) July 8, 2020
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