約18億円のネズミ講詐欺が発覚
韓国で、仮想通貨関連の新たな詐欺事件が捜索を受けたことがわかった。
「Futurenet」という投資スキームは、160人以上の者が詐欺を働いたという疑いをかけられている。約200億ウォン(約18億円)の被害を受けたとし、950人の投資家が最高検察庁に告訴状を提出したことが公になった。
告訴状によれば、被害者は投資額に応じて仮想通貨を収益として支給するという文句に騙され「広告パック」という商品を購入。この詐欺は、他の投資家を加入させることで報酬を受けとることのできる「ピラミッドスキーム(ネズミ講)」により運営されていたという。
警察関係者によると、まだ捜査は初期段階であり、原告などを呼んで事実関係を確認する計画だという。その他の詳細はまだ明かされていない。
韓国では先月12日にも、ソウル市警が別の仮想通貨詐欺の捜索を開始。3人の容疑者が、約1000億ウォン(約89億円)もの額を詐取したと推定されている。
調査中の会社は「EtherWallet」という名前で、仮想通貨投資で利益を上げるという謳い文句で2万人以上の会員を加入させていた。しかし投資会員は2019年以降、資金を引き出すことができないでいた。
こうしたネズミ講では、初期に参加したものは、新たな会員を勧誘することで見返りを得られることもある。
しかし、新たな参加者が新たな資金流入をもたらすというプロセスが弱まると共に、ネズミ講は成り立たなくなり、参加者は資金を引き出せなくなる。詐欺師は、会員の資金を投資に回していると主張するが、大抵の場合それは虚偽である。
中国では約1070憶円規模の詐欺
今年5月には中国でも巨額詐欺事件の容疑者が逮捕された。スキーム名は「WoToken」。昨年より詐欺の可能性が高いと指摘されてきたが、今年1月に公式サイトの画面に何も表示されなくなっていた。
最終的な登録ユーザーの数は71万5249人で、容疑者逮捕時の時価で約1070憶円もの仮想通貨が詐取されていた。
WeTokenはウォレットの一種で、1000ドル以上の仮想通貨を預けておけば毎月6%から20%もの配当があると宣伝。実際には存在しない独自システムにより、アービトラージで利益を得ると謳っていた。
典型的なネズミ講でもあり、ユーザーは自分が紹介した加入者に配当される利益の数%を得られると宣伝していた。
投資詐欺の見分け方について
国際的にこうした投資詐欺は多く、ベルギーの金融サービス・マーケット機関(FSMA)は詐欺の見分け方について、詐欺サイトは「安全・簡単・儲かる」を売り文句にしていることが多いと警戒を呼び掛けている。
またリップル社も、XRP関連の詐欺について見抜き方を解説。
1.金品を先に要求してくるケース
2.著名人や企業名を利用するケース
3.偽アカウントを用いてサクラを運用するケース
こうしたケースには注意が必要であるという。
投資詐欺ではないが、日本では今年5月、国税庁が不審なメールに注意喚起している。国税庁や税務署を名乗り、「調査のためにビットコインを送信してください」などのメールが届く事例が発生していたという。
国税庁は、こうした不審な電話やメールがあった場合の対処として、相手の所属部署、氏名、電話番号を確認した上で電話を切り、自分から最寄りの税務署などに問い合わせすることを推奨している。
仮想通貨を第三者へ送金する際には、プロジェクトの信頼性をよく確認することが必要だ。
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