Web3世代のブラウザ
ブロックチェーン技術で実現される「Web3.0」のウェブブラウザ「HandyBrowser」が、あとわずかで利用可能となる。ブラウザの基盤となるHandshakeネットワークが100万トランザクションを超えるとメインネットがリリースされる仕組みだ。
現在のインターネットでは、DNS(ドメイン・ネーム・システム)と呼ばれる仕組みが普及、ウェブサイトを容易に見つけることができるよう発展してきた。
DNSでは、コンピューターの住所であるIPアドレスという数字の羅列をcoinpost.jpなどの文字列に置き換えることで、利用者が住所を覚えやすくしている。
一方でDNSの管理は、アメリカに本部を置くICANNといった少数の団体が中央集権的に管理を行っているという現状がある。
そこで新たなウェブブラウザのHandyBrowserは、DNSに代わるようなHNSという仕組みを開発した。
これによって、現在のドメインシステムにおける中央集権的な状況に対し、インターネットを利用するユーザーに、検閲のない、新たな選択肢を提供することができるという。
HandyBrowserの技術責任者であるSteven McKie氏は「これはHandshakeにとって重要な瞬間であり、Web3ブラウザの時代の到来である」とブログで述べている。
また、開発者らは、既存のブラウザと積極的に競争する気はないことを示しており、誰もが開発や方向性を考える議論に参加できるオープンソースなプロジェクトとなっている。
ブラウザの覇権交代は
同じく新世代のブラウザとしては、仮想通貨BATを用い独自の報酬システムを持つBraveなどがある。
Braveは月間アクティブユーザーが既に1500万人を超えているなど、仮想通貨関連のプロジェクト全体を見渡しても、数少ない成功しているプロジェクトの一つといえる。
また、現在トップレベルのシェアを誇るChromeブラウザも長年の課題であったメモリ使用量について次期Chromeで削減することを明らかにしているなど、生き残りをかけた競争が続いている。
参考:BlockChannel
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