CoinMarketCapが新アルゴリズムを導入
仮想通貨時価総額や取引所出来高ランキングを提供する大手ベンチマークサイト コインマーケットキャップ(CMC)は、取引所ランキングにおける新たなアルゴリズムを公表した。
このアップデートで、以前に利用されていたデフォルトのランキングシステム「Web Traffic Factor」の改善を行った格好だ。
Web Traffic Factorでは、ページの閲覧数やユニーク訪問者数、サイト滞在時間などの要素などを用いて、取引所利用者のアクティビティを解析し、結果を算出する仕組みをとっている。
今回導入された新アルゴリズムでは、このWeb Traffic Factorにさらなる手を加え、通貨ペアのランキングから割り出される「コンフィデンス・スコア」などの指標を用いた評価基準が加えられている。
具体的には、取引所の通貨ペアの流動性スコアや取引高スコアなどを利用し、コンフィデンス・スコアが導き出されるとしている。
CMCが公表したブログ内の文書では、「今回のアップデートは取引所ランキングの修正の第一フェーズであり、今後数か月はこの新ランキングシステムが柱となっていくだろう」と綴られており、今後さらなる改善を図っていくものと考えられる。
世界最大手取引所バイナンスが4月にCMCの買収を行ったが、その直後、仮想通貨取引所のランキングシステムの修正に取り組み、バイナンスがその順位を一位につけていた。
この点に関して、コミュニティの一部から批判的な声が上がっていたことから、今回のアップデートが批判に応じたものではないかとの憶測が散見されている。
しかし、CMCの代表を務めるCarylyne Chanは、「以前から上がるバイナンスへの批判は今回のアップデートに繋がったものではない」とした上で、アジャイル開発的な手法で、取引所ランキングシステムの改善を行っていると説明した。
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