仮想通貨市況
仮想通貨市場では、ビットコイン(BTC)が急落。前日比5.14%安の103万円(9500ドル)となり、2日の急騰分を帳消しとした。
今年2月の年初来高値10500ドルの主要レジスタンスを超えることができず大幅反落。日足で長い上髭を付けており、戻り売り目線が増えるものと思われる。
最大手デリバティブ取引所BitMEXでは、BTC急落に伴う1億ドル相当のロスカット連鎖で下方向にオーバーシュートした結果、一時8,600ドル台を記録。他取引所を大幅に下回る価格となり、3分で1,500ドル以上急落した計算になる。
アナリストの見解
ボリンジャー・キャピタル・マネージメント創立者であるジョン・A・ボリンジャーは、ビットコインの急落について「ヘッドフェイク」だと言及、セオリーと逆方向に大きくブレイクする「騙し」であることを指摘した。
Next directional move on tap for $BTC‘s as bull-bear convictions are about to be tested. Bears can point to the downtrend at 10-10.5K. Bulls have the long-term uptrend (200-week sma) at their back and the past week’s resilience as BTC’s quickly rebounded from its 200-dma. pic.twitter.com/QrZ4SxYsxR
— Robert Sluymer (@rsluymer) May 14, 2020
The is a Head Fake at the upper Bollinger Band for $btcusd, time to be cautious or short.
— John Bollinger (@bbands) June 2, 2020
同氏が考案した「ボリンジャーバンド」は、統計学の概念を応用することで移動平均線と標準偏差を組み合わせた有名なテクニカル指標として知られる。
Fundstrat・グローバル・アドバイザーズのロバートは、「BTCは次の方向性が試されようとしている。弱気派は、10000〜10500ドルの下降トレンドを見ており、強気派は長期的な上昇トレンド(200週移動平均線)を背にしている。」と指摘した。
仮想通貨アナリストのJoseph Youngは、BitMEXの資金調達率(ファンディングレート)が、急速に偏っていたことも下落圧力となったと指摘。
Bitcoin and Ethereum funding rate on BitMEX perp futures are 0.16% and 0.19%.
Normally, bitcoin funding rate is at around 0.01%.
Longs are the overwhelming majority in this ongoing run.
Funding rates can remain irrational for long periods of time. But, something to consider.
— Joseph Young (@iamjosephyoung) June 2, 2020
ビットコインが+0.16%、イーサリアムは+0.19%に達していた。約0.01%の資金調達率を大幅に上回る。
未決済建玉(OI)の急上昇も、ロングの高値掴み急増を示唆していたが、今回の急落で-14%と是正されている。
📊無期限OI
BitMEX XBTUSD:$551M (-14% ↓)
BinanceF BTCUSDT:$244M (-20% ↓)
Bybit BTCUSD(T):$289M (-10% ↓)
FTX BTCPREP:$130M (+2% ↑)
OKEx BTCUSD(T):$174M (-19% ↓)
Huobi BTCUSD:$129M (-8% ↓)
BitMEX ETHUSD:$94M (-13% ↓)
BinanceF ETHUSDT:$51M (-18% ↓) pic.twitter.com/ARWC0JoW1d— BTC情報アラート📊 (@btc_status) June 3, 2020
高騰していたイーサリアム(ETH)も急落したが、前週安値の205ドル(22,000円)より上の水準にある。
海外アナリストCrypto Michaelの分析によれば、「ビットコイン次第のであることは否めないものの、過去に揉み合った緑ボックスの215ドル(23,300円)の支持線で反発できれば、上昇トレンドの再開が見込める。」としている。