ビル・ミラー氏もCOIN保有
著名投資家ビル・ミラー氏の手がけるヘッジファンド「Miller Value Partners」が暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの株式を保有していたことがわかった。また、ミラー氏がビットコイン(BTC)を購入した価格帯についても語った。
ビル・ミラー氏は15年連続でS&P500の金融パフォーマンスを上回るファンドを管理したことで知られる著名投資家。21年4月にはビットコインを「デジタル・ゴールド」と称するなど、高く評価している。投資家としての地位を築いた後、自身の投資ファンドとしてMiller Value Partnersを設立していた。
Miller Value Partnersが16日、米SEC(証券取引委員会)に提出した書類(Form 13F)によれば、同ファンドは2Q(第2四半期)においてコインベース株を累計121,185株購入。執筆時点ではおよそ3,000万ドル(33億円)に相当する額だ。
13Fは四半期毎に金融機関がSECに提出する義務が課せられている書類。財務状況や保有及び取得した株式などが記されているため、4月にナスダックへの直接上場を果たしたコインベース株(ティッカー:COIN)を購入した企業が分かる手段の一つとなっている。
最近ではIT大手のインテル社やゴールドマンサックス、JPモルガン、Citiグループ、バンカメ、ブラックロック、Bridgewater、Millennium Managementといった大手金融機関がCOINを多く保有していることがわかった。
ビットコイン購入のタイミング
また、ミラー氏は2021年に行ったインタビューで、仮想通貨投資を始めたのはBTC価格が2〜3万円台だった時であると言及。平均購入価格は5万円だったと述べており、執筆時点で約9,000%もの利益を上げていることになる。
さらにミラー氏は、2008年の金融危機の影響で一時、資産総額の9割を失ったものの、ビットコインとアマゾン株への初期投資が功を奏したと説明。現在では、純資産が10億ドル(1,000億円)を超えるなど、ビリオネア(億万長者)としての地位を取り戻したという。
ビットコインの過去10年間の金融パフォーマンスが、伝統金融商品と比べて群を抜いていることは、これまでも注目要因の一つとされてきた。
機関投資家向けのブローカー企業コインベースプライムの2020年度の年次レポートでは、ビットコインの過去5年間の騰落率は6,600%を記録。リスクに対する収益性を示すシャープ比率(レシオ)においても、GAFAなどのテック株やゴールド(金)に引けをとらない1.52を記録している。
シャープレシオとは
投資リスクに対しどれだけ収益が見込まれるかを示す指標。リスクの低い債券と比較して、どれだけの収益があるかを可視化したもので、1963年にウィリアム・シャープ氏が考案した。
また、著名オンチェーンアナリストのPlan B氏もこれまで、ビットコインの長期パフォーマンスがあらゆる金融商品で最大のリターンを記録していたと言及したことがある。過去10年間のFAANG株や米国債券などと比較しても、ビットコインは最もリターンが高く、リスクが低い資産であると述べていた。
#bitcoin outperforms ALL other assets: more return AND less risk (yes you read that correctly “less risk”) pic.twitter.com/MHQsabmTh2
— PlanB (@100trillionUSD) December 13, 2020
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