警察保有のビットコインが消失
ニュージーランド警察が管理していた、およそ345万円分のビットコイン(BTC)が、何者かによって盗まれていた可能性があることが判明した。
地元メディア、ニュージーランド・ヘラルドによると、このビットコインはマネーロンダリングに関する犯罪を調査するために使用されるものだった。
ビットコインを含む暗号資産(仮想通貨)は、匿名性のある決済手段として、非合法の物品等を売買するマーケットでも使用されてきた。
そこで、ニュージーランド警察は捜査のためビットコインを使って違法な物品やサービスを購入することを計画、ビットコインを45,000ニュージーランド・ドル(日本円にして約345万円)で購入していたという。
その後、2020年後半になりなくなったことが発覚、Poto Williams警察長官に報告された。
犯人等は判明せず
ビットコインを含む仮想通貨は、保管されているウォレットの秘密鍵(パスワード)を入手することで、盗み出す(引き出す)ことが可能だ。
なお、今回の事件では、秘密鍵の流出によってビットコインが盗まれることになったのかは明らかではない。
警察はオペレーション中にビットコインが失われたとしているため、物品の購入のためにビットコインで支払った後、物品が届かなかったという単純なケースも考えられるとニュージーランド・ヘラルドは報じている。
ニュージーランド警察によると、犯人は不明であるものの、海外を拠点としている可能性が高いという。
警察の技術運用責任者などを務めるStuart Mills刑事によると、犯罪は「ビットコインウォレットを標的にした、広範な詐欺の一部だった」という。
また、「再発防止に向け、より強力なプロセスを導入することを約束する」と述べた。
ニュージーランドでは、準備銀行が7月7日、CBDCに関するコンサルテーションの実施を発表しており、CBDCの有用性などを調査するとしている。
秘密鍵
秘密鍵とは、自分がその仮想通貨の所有者であることを証明するための暗号コード(文字列)のこと。
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