2016年にBitfinexから盗難されたビットコイン、690億円相当が移動か

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ビットコイン、690億円相当が移動

2016年に暗号資産(仮想通貨)取引所Bitfinexのハッキング被害で不正流出したビットコイン(BTC)が、移動した可能性があることが分かった。

仮想通貨送金を追跡する『Whale Alert』によると、今回の送金は63回に分けられ、移動したビットコインは小数点以下を切り捨てると合計1万0,057BTC(690億円相当)に上る。ハッキングで盗難されたのは合計約12万BTC(現在レートで8220億円相当)のため、今回移動した分はその1割弱だ。

Bitfinexから盗難されたビットコインについては、昨年12月にも移動した可能性があることが分かっている。その際は14回に分けられ、当時のレートで100億円相当の計5,045.48BTCが移動した。前回の送金先は「unknown wallet(未知のウォレット)」で、今回の送金先も大部分が同じだが、上記のように仮想通貨取引所Poloniexに送られたものも確認されている。

送金タイミングについて

今回の移動のタイミングについては、米大手仮想通貨取引所コインベースの株式上場に合わせたとの見方が上がっている。

データ企業『Trade the Chain』のアナリストNick Mancini氏は、仮想通貨メディアCoinDeskに対し、送金開始のタイミングがコインベースの株が取引されている時間だったと指摘。

そして、「コインベースの上場に注目が集まるため、多くの人々にできるだけ気づかれないように、このタイミングで送金を行なった可能性がある」と説明した。12月の送金は、ビットコインの価格が心理的節目の2万ドルへ向けて上昇し、最高値更新で注目を集めていた時と重なる。

その影響は限定的と見る向きも少なくない。

今回の送金を受け、ベンチャーファンド「Cinneamhain Ventures」を経営し、仮想通貨に詳しい投資家でもあるAdam Cochran氏は、「Bitfinexから盗難されたビットコインは、世界中で追跡されている。どの取引所も処理を行わないため、法定通貨に換金することは難しいだろう」とコメントした。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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