豪州ASICの新たな動き
オーストラリア証券投資委員会(ASIC)は、暗号資産(仮想通貨)の上場取引型金融商品(ETP)の適性を判断するために、市場参加者のフィードバックを求めた。
ETPとは
ETP(上場取引型金融商品)は、上場投資信託(ETF)、上場投資証券(ETN)、コモディティ上場投資信託(ETC)など、取引所に上場し特定の指標の値動きに連動する運用成果を目指す金融商品の総称。
仮想通貨に連動するETPは、欧州で多く上場していることが目立つ。
オーストラリアに仮想通貨ETPは現時点で存在しないが、ASICは、今後承認するべきか否か、コンプライアンスコスト・市場競争への影響などのリスクや審査の基準を検討するために、諮問書を公表した。
背景には、ASICが仮想通貨ETPの可能性を検討するにあたり、オーストラリア証券取引所が今年中にビットコインETF(上場投資信託、ETPの一種)のローンチを考えていることがあるとみられる。
ASICは今回の諮問書で、「現時点では、ETPに最も相応しい銘柄は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)だけだ」と指摘。
また、ETPの需要について、「国内における、仮想通貨ETPへの需要が高まっていることは明らかだが、ETP商品を慎重に構築し、監視しなければ、消費者の利益と市場の秩序が損われ得る」としている。
ASICが着眼しているのは、既存の規制フレームワークへのコンプライアンスに含まれているカストディの基準やリスク管理、情報開示の手続きといった要点だ。諮問書へのフィードバックの期限は7月27日までと設定された。
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