今後の仮想通貨市場、どうなる? 有識者見解やビットコイン価格予想まとめ

Blockchain
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ビットコインの価格予想

ビットコインをはじめとする暗号資産(仮想通貨)市場は、5月中旬以降弱気トレンドに転じ、最高値から大きく下落した。

有識者の見通しをまとめた。

出典:CoinMarketCap

Pantera Capital社CEO

大手仮想通貨投資ファンドPantera Capital社のDan Morehead CEOは毎月投資家向けに公開する書簡にて、ビットコイン市場のサイクル(周期)について言及。

年間(YoY)チャートを参照し、ビットコインの年間騰落率はいまだに285%と指摘し、2021年から仮想通貨保有を始めた投資家には長期目線での保有を推奨。

出典:Pantera Capital

平均では3.25年間(39ヶ月)ビットコインを保有した場合、損失が生まれることはほぼないと言及し、短期的な相場に振り回されないよう呼びかけた。

また、過去11年間の指数関数的トレンド・チャートを根拠に、「パニックが沈静化したタイミングは、買い場となり得る」と落ち着きを示していた。

JPモルガンのアナリスト

また、JPモルガンチェースが投資家向けに送付した書簡では、中期的な価格目標として「23,000ドルから35,000ドル」(250万円から390万円)と修正。同予想はゴールドに対するビットコインのボラティリティを基にしたもの。

ブルームバーグなどが報じており、以下の要素を下落要因として挙げていた。

  • 資金流入の低下
  • 機関投資家の関心度低下
  • グレースケール投信のアンロック(≒売り圧力)

一方、5月下旬から取り締まりを強化する中国政府の仮想通貨マイニング規制は「中期的にはポジティブ要素」と説明。BTCハッシュレート(採掘能力)の国際化・分散化につながると捉えた。

JPモルガンのストラテジストは直近動向を踏まえ、ビットコインの価格予想を下方修正したが、今年1月には「投機的過熱が続けば、50,000ドルから100,000ドル(550万円から1,100万円)まで到達する可能性がある」と強気予想していた経緯がある。

バイナンスCEO

大手仮想通貨取引所バイナンスのCEOであるCZ氏は、以下のようにコメントした。

まだビットコインが無価値になるとでも心配しているのか?

冷静に考えれば流石にそれは起きない。さまざまな根拠があるが、エルサルバドルで法定通貨として採用された点も挙げられる。

中米エルサルバドルでは、ビットコインを法定通貨として導入する法案が可決した。

ブケレ大統領は、5月24日の大統領演説にて「ビットコイン法(Ley Bitcoin)」が9月7日に施行される方針を発表。公式ウォレットアプリ「Chivo」をダウンロードした国民(成人)に30ドル分のビットコインを無料配布することを表明した。

投資大手グッゲンハイムCIO

米投資大手グッゲンハイムのグローバル投資責任者であるScott Minerd氏は25日、CNBCとのインタビューにてビットコイン価格が短期的には10,000ドルから15,000ドル(110万円から170万円)まで低迷し得ると発言。

再び強気相場に戻るまでには、数年間横ばいの推移が続くと悲観的に予想した。一方で、長期的には仮想通貨を高く評価しており、「今後も乱高下は続いたとしても、パラダイムとしては未来だ」と称した。

5月にも、Minerd氏は仮想通貨市場がチューリップ・バブルを彷彿とさせると述べつつ、「チューリップ・バブルの崩壊はチューリップの終わりを告げなかったように、(相場の下落は)クリプトの死を告げるものではない」と発言。長期的に評価する姿勢を見せていた。

Minerd氏は20年12月以降、ビットコインの価格予想について頻繁に見解を述べており、以下のように変化してきた経緯がある。

  • 20年12月:BTC価格=40万ドル(4,400万円)
  • 21年1月:BTC=2万ドル(機関投資家からの需要不足)
  • 21年2月:BTC=60万ドル(6,600万円)
  • 21年5月:「クリプトはチューリップ・バブル」
  • 21年6月:BTC=1万ドル〜1.5万ドル
  • 21年6月末:BTC=2万ドル

グッゲンハイムは世界的に事業を展開する米国の投資運用大手。資産運用額は3150億ドル(約34兆円)にのぼり、6月上旬には仮想通貨を投資対象に含む新たなファンド「Guggenheim Active Allocation Fund」の設立を発表した。

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