日米株式市場暴落でリスクオフ鮮明に、ロバート・キヨサキ氏はビットコイン市場にも強い警戒感

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ビットコイン相場と金融マーケット

前週末の米株式市場の大幅下落を嫌気して、日経平均株価の下げ幅は一時前日比1,100円を超えた。ダウの下落幅は、週間で1200ドル近くに達している。

FOMCを経て、FRB(米連邦準備理事会)のスタンスが、従来よりも”タカ派”寄りだと受け取られたことで、投資家のリスク回避姿勢が急速に強まった。テレビ番組に出演したFRB構成員でセントルイス連銀のブラード総裁は、「インフレが加速すれば、2022年後半の利上げ前倒しもあり得る」との見解を示しており、早期テーパリング(量的緩和の縮小)などの金融引き締めに対する警戒感が広がった。

ユーロ、日本円、英ポンド、カナダドル、スウェーデンクローネ、スイスフランといった主要6通貨に対する米ドル(基軸通貨)の価値を指数化した「米ドル指数(ドル・インデックス)」が急上昇しており、リスクオフ局面でドルが買われていることを示している。

金融緩和局面では米ドルが大量に刷られており、通貨価値の低下に伴い、通貨供給量の限られたゴールド同様の代替資産性に着目されたビットコインの価格は大きく高騰してきた。

ドル指数の推移

非製造業を中心に米国の景況感は良好に推移しつつあり、金融政策の正常化は世界経済の回復を示すバロメーターである一方、コロナ禍における過去前例のない規模の金融緩和の影響で、株式市場は官製バブルの様相を呈してきた。リスクオン相場に乗じて急騰してきたビットコイン市場も例外ではなく、反動安が懸念されている。

ビットコイン相場

週明け21日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比1.45%安の385万円(35,000ドル)と続落した。

昨日の急落の反動で33,350ドルから36,000ドルまで大きく反発したものの、35,000ドル前後では上値の重さも目立つ。。

日足のデッドクロス(①)が成立したほか、エルサルバドルの法定通貨化を追い風に反転シグナルを出していた前週の週足を打ち消すような形となっており、金融市場全般の地合い悪化で情勢は芳しくない。年初来安値は、1月4日に付けた27,678ドル。(②)

 

『金落ち父さん貧乏父さん』の著者として知られるロバート・キヨサキ氏は19日、「史上最大級のバブルで膨らんだマーケットのクラッシュに備え、金と銀を買い増している。」と言及。「ビットコインは、(今は買い場ではなく)24,000ドルまで下がるのを待っている。相場の崩壊があるとすれば、絶好のチャンスになり得る。」との見解を示した。

同氏は、1BTC=10,000ドル前後にあった20年5月時点でビットコインを購入。1BTC=18,000ドル前後で推移していた20年12月13日時点で、機関投資家の資金流入などを根拠に「1BTC=5万ドル」まで上昇することを予想し、的中させている。

背景にあるのは、(発言時点で)米国の26.7兆ドル超におよぶ巨額負債で、FED(連邦準備制度)への批判を強めていた。

採掘力が大幅ダウン

中国当局による、ビットコイン採掘事業の取り締まり強化も懸念材料だ。ビットコインの総ハッシュレートは、5月14日のピークの180.66TH/sだったハッシュレートは、127.65TH/sまで大幅下落。過去3ヶ月で最低水準に達した。

 

37%以上急落したAntPoolを筆頭に、Foundry USA、SlushPool、OKKONGなど、大規模マイニングプールのハッシュレートが大幅に下がった。

btc.com

なお、国内上場企業の「SBI Crypto」は、1073.96 PH/sで13位にランクインしている。1位のViaBTC 13123.18 PH/sと比較すると、約1/12の規模となる。

 

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