東南アジア最大手DBS、STOでデジタル債権12億円相当を発行

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DBS銀行、初のSTO実施

東南アジア最大手DBS銀行は31日、12億円相当(1,500万SGD)のデジタル債権を発行したと発表。同行初となるセキュリティートークンオファリング(STO)が実現した。

DBSのデジタル債権は6ヶ月間の満期と年率0.6%のクーポンレートを有しており、傘下の仮想通貨取引所DBS デジタルエクスチェンジ(DDEx)を通じて、提供される。流通市場では、DDExのメンバーや顧客である機関投資家や適格投資家を対象に取引可能となる。

通常の債権とは異なり、DBS銀行がトランザクションの唯一のブックランナーで、最小取引単位も従来の1/25程度の1万SGD(約80万円)単位から購入ができる。(従来の取引単位は25万SGD(約2,000万円))

同行の関係者は、今回のSTOはクライアントやその他の発行体にDDExのインフラを活用する事で、「効率的に資本市場にアクセス」できる点を拡めるとコメント。今後のSTO発行や上場に向けた良い前例を築いたとした。

また、DBSグループのキャピタル・マーケット部門の責任者であるEng-Kwok Seat Moey氏は新たな資金調達手段を示したと述べ、以下のとおり語った。

我々の顧客がSTO発行を資本調達の一環としてさらに受け入れていく中で、アセットのトークン化は今後さらに主流化していくだろう。

このような動きはシンガポールの、アジアにおけるデジタルアセットのハブになるという目標達成に貢献するはずだ。

DBSの確定インカム部門のグローバル責任者であるClifford Lee氏は、従来「アジアにおける債券のトークン化は債権を詰め直したものだったが、dbsのデジタル債権は法的遵守や税務上の要件を満たした形で、より小さい規模でデジタル取引所へ直接発行できる」と言及。既存の債権に関する法律に遵守した形でSTOを行えると説明した。

DDExの最新動向

DDExはDBSが20年12月にローンチした機関投資家向けの仮想通貨取引所。すでにビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、XRP(リップル)の4銘柄の現物取引のほか、5月中旬にはアジアの銀行では初の事例となる、仮想通貨信託の提供を開始していた。

機関投資家の顧客向けにカストディ・保管サービスなども提供しており、21年1Q(第1四半期)時点ではローンチ当初から日間取引量が10倍成長したことがわかっている。今回のSTOは以前から示唆されており、今後の予定には取引時間をアジア時間から24時間体制に移行する計画などがある。

著者:Noah Sakamaki
参考:Business Times

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

 

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