リップルネットに新たな導入事例
米リップル社は18日、同社の送金ネットワーク「リップルネット」について、新たな導入事例を発表した。
リップル社と提携する大手エジプト国立銀行(NBE)が、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点にする金融サービス企業LuLu International Exchange(以下、LuLu)と連携。リップルネットを利用し、UAEからエジプトへの国際送金を処理するという。より速く、低コストで信頼性の高い国際送金を実現することが狙いだ。
エジプト国立銀行とリップル社との提携は、昨年2月に明らかになっている。新しい送金経路を構築することが目的で、エジプトの銀行がブロックチェーン関連技術を使用するのは初の事例とのことで注目を集めた。今回はこのパートナーシップを通して、新たな送金経路を構築した格好だ。
今回の発表でリップル社は、世界銀行グループのデータをもとに、エジプトは世界で5番目に送金の受け取りが多いと指摘。国外で働く人も多く、エジプトは2020年のデータ作成時点で、240億ドル(約2.6兆円)を受金しているという。家族や友人へ送られたお金は、食費や教育費などに利用されるため、低コストで速く送金できることは重要な要素となる。
エジプト国立銀行の幹部Hesham Elsafty氏は今回の発表に際し、「リップル社とのパートナーシップによって幅広い市場と、より少ないコストで速く連携できるようになった」とコメント。
そして「それは全体的な効率性向上につながる。LuLuを含めた新たなパートナーシップを歓迎し、エジプトとUAE間の送金を加速させることを期待している」とした。
エジプトやUAEを含むMENA(中東・北アフリカ)地域は、リップル社の事業において重要なエリアの1つ。Elsafty氏は「今後も我々はインフラを拡充していく」と述べている。
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