Zcashが新プロダクトを発表
暗号資産(仮想通貨)Zcash(ZEC)の開発を行うElectric Coin Company(ECC)は12日、次世代のZcashをローンチするためのプロダクトをセットにした「Halo Arc for Zcash(以下、Halo Arc)」の内容を発表した。
ユーザーのプライバシーや利便性を高める機能が含まれおり、主にはアップグレード後の新たなネットワークに対応したプロダクトで構成される。次回のネットワークのアップグレード「Network Upgrade 5(NU5)」に合わせて、2021年10月1日にローンチする予定としているが、この日程については、これからコミュニティの承認を得るという。
Zcashの大きな特徴は匿名性の高さにある。「ゼロ知識証明」という技術を活用して、第三者が取引内容を見ることができないようにすることが可能な通貨だ。NU5では「ゼロ知識証明」を発展させた新たなシステムも導入する。
ゼロ知識証明とは
証明(Proof)プロトコルの一種であり、証明者が「自身の主張は真実である」以外の情報を検証者に開示することなく、その主張が「真実である」と証明するメカニズム。
NU5に合わせてリリースされるHalo Arcには以下のプロダクトが含まれる。
- NU5と互換性を持つコンセンサスノード「Zcashd」
- iOSおよびAndroid版のウォレット「ECC REFERENCE WALLET」
- NU5と互換性を持つウォレットのソフトウェア開発キット(SDK)
3つ目のSDKには、プライバシーやユーザー体験(UX)を高める機能や、送金の待ち時間を減らす機能が含まれているという。
ECCはHalo Arcについて、「これは新たな戦略で、アップグレードとプロダクト、新機能をまとめて規則的にリリースすることを目指すものだ」と説明している。
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