NFTの米国意識調査、人気のNFTや世代間傾向は?

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NFTの認知度高まる

NFT(非代替性トークン)について米国の世論調査会社The Harris Pollが意識調査を実施。現在、米国人の間でNFTについての認知が高まっているが、世代や年収などによって評価に差があることが分かった。

NFTは分割不可能で固有の価値を持つトークンであり、デジタル形式の美術品や音楽、スポーツ選手の収集カードなど様々な形で発行が始まっている。

今回の調査は、2021年3月31日にThe Harris Pollが米国内で18歳以上の成人1,088人を対象にオンラインで実施したものだ。

その結果、81%の回答者がNFTについて知っていた。また40%がNFTについて詳しいと答えている。約2週間前の調査ではNFTに詳しいと答えた人々の割合は27%だったため、急速に認知度が高まっている可能性もありそうだ。

NFTに詳しいと答えた人々の40%は、少なくともある程度は購入を検討する可能性が高いと述べたが、42%はNFTの人気は短期的と見ているようで、人気が5年以上続くとは予想していない。一方で38%は、流行遅れになったとしても、投資する価値があるとした。

ミレニアル世代がNFTに積極的な傾向

調査によると、NFTによる意識や行動には、世代間で違いがあるようだ。

回答者のうち、現在NFTに投資していると答えたのはわずか12%だったが、世代別で見ると、ミレニアル世代の27%が現在NFTに投資していると明かした。

ミレニアル世代とは一般的にミレニアム(新千年紀)が到来した2000年前後以降に社会に進出する世代で、1980年代始めから1990年代半ばまでに生まれた世代の意味だ。他の調査によると、この層は暗号資産(仮想通貨)へ他の世代よりも前向きな見解を持つ傾向がみられている。

また、自分は「投資家」だと認識している人と「コレクター」だとしている人の間でも、大きな意識の違いが観察された。投資家はNFTを短期的な流行と見なす可能性がより高く(投資家50%、コレクター43%)、コレクターはNFTに感情的な価値を見出す可能性がより高い(コレクター61%、投資家46%)という。

裕福な層やミレニアル世代は、自分を「コレクター」とみなす可能性が最も高かった。世帯収入が10万ドル(約1,100万円)以上の回答者の半数(50%)がコレクターであると答え、31%がNFTを購入していた。また、ミレニアル世代の63%が自分は「コレクター」だと考えており、その内40%がNFTを購入している格好だ。

コレクターと自己認識する人々の22%が、NFTを所有していると回答。コレクターの間でNFT収集は、レコードやヴィンテージおもちゃの収集(22%が収集)と同じくらい一般的で、スポーツ関連の記念品(21%が収集)、漫画(19%が収集)、自動車(18%が収集)よりも人気が高いという結果だ。

どんな種類のNFTが人気?

NFTの購入を検討している人は、音楽のNFT(36%)を購入する可能性が最も高く、次にデジタルアート(35%)と動画(33%)が続いた。それらに比べてツイート(17%)やエッセイ(13%)のNFTは人気が低かったようだ。

NFTを購入する動機としては、投資収益のため(40%)という回答が最も多かったが、36%は、「アートファン」であるために購入すると述べており、芸術的価値を見出す人も一定程度存在する。

その他には「家族や友人・同僚が、NFTを購入しているから」(30%)、「現在非常に人気だから」(30%)などの理由も挙げられた。

具体的なブランド名に関しては、ナイキのNFTを購入検討したいという割合が最も高い(57%)。以降、アディダス(45%)、外食チェーンのタコベル(38%)、米バスケットボールリーグNBA(36%)と続いている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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