日銀、デジタル通貨の実証実験を4月に開始
日本銀行(日銀)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験を4月にも開始することがわかった。
日銀は、26日に「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」を発足。初会合で、日銀の内田真一理事が具体的な実証実験の日時について言及した。
実証実験は、2020年に発表した実験計画の第1段階目で、通貨発行や流通などの基本的な機能を検証する。
計画は全3段階で、第2段階目には、保有金額に上限の設定や、通信障害といったオフライン環境下での利用など、通貨に求められるより高度な機能を検証。最後に、民間事業者や消費者も参加したパイロット実験に取り組む。
計画公表時の発表内容によると、日銀のデジタル通貨検証では、民間と広く連携する。本日26日に発足した連絡協議会では、金融業界やIT業界と情報を共有し、日銀による実験の内容や進捗などを共有する予定だ。
日銀は現時点で、CBDC発行の可能性はないとしているが、決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう準備を進めるとしている。
CBDCの種類には、大きく区分して、直接発行型と間接発行型の2種類が存在するが、日本の場合、間に民間銀行などの民間企業を介す間接発行型(2重構造)が適当と見ている。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用