不正取得の仮想通貨ネムを交換、東京地検が組織犯罪処罰法違反で13人を起訴=報道

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仮想通貨ネムを不正取得

2018年に暗号資産(仮想通貨)取引所コインチェックから約580億円分のネム(XEM)が不正に取得された事件で、東京地検が9日までに、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)で計13人と1法人を起訴したことが分かった。

起訴されたのは7都道府県に住む20~40代の男13人と関連法人1社で、盗まれたネムであると知りながら、他の仮想通貨との交換に応じていた。ほかに14人を同罪で略式起訴、4人を不起訴にしている。

この事件については先月、警視庁が国内で約30人を検挙していたことが明らかになった。その後に検挙されたのは31人と報じられ、不正交換の摘発総額は188億円相当に上ると見られている。なお、ネムを不正に取得した首謀者は特定されていない。

起訴状によると13人の男は2018年2月~3月にかけて、それぞれ約2000万円~約67億4000万円分の交換に応じたとされている。

コインチェックのハッキング事件

コインチェックのハッキング事件が起きたのは2018年1月。同社のシステムに不正アクセスした首謀者がネムを外部に送金した。

不正に取得したNEMは取引所で売り捌くリスクを避けるため、ダークウェブを使って足がつかないようにした上で、当時の相場レートより15%ほどディスカウントした条件を提示して個人投資家などに売却を行なっていた。

捜査関係者の話では、捜査当局は不正に取得されたネムを追跡し、通常の仮想通貨取引所で交換された際に、登録情報から利用者の身元を特定するなどして検挙したという。

31人の摘発総額である188億円は流出した総額の約3割。残りは大半が海外に流出しているため、交換者を特定できなかったケースが多いもようだ。

組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)は3年の公訴時効が迫っており、警視庁は不正交換した者に対する捜査は終了すると見られている。電子計算機使用詐欺容疑がかかる首謀者を特定する捜査は今後も継続されるという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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