仮想通貨採掘企業の株を追加購入
カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)が、米ナスダックに上場する暗号資産(仮想通貨)マイニング企業Riot Blockchain(以下、Riot)の株を、2020年Q4(10月から12月)に買い増ししたことが分かった。
米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、昨年12月末時点の保有数は11万3034株(2億円相当)。2020年Q3(7月から9月)の保有数は1万6907株(480万円相当)だったため、7倍近く増加したことになる。
カリフォルニア州の職員や退職者らが加入するCalPERSは、米国最大の公的年金基金。金融市場に大きな影響を与える機関投資家として知られ、マーケットはCalPERSの投資方針に注目している。「物言う株主」として、株主提案や株主議決権を行使して企業に是正を求めるなど、積極的な姿勢をとっていることも特徴だ。
昨年Q4はビットコイン(BTC)の価格が過去最高値更新に向けて上昇を続けた期間で、この間にCalPERSはRiot株の保有数を増やしていたことになる。
SECの書類によると、CalPERSは仮想通貨バブル期の2017年12月末時点でもRiot株の保有数は1万6907株だったため、その時の水準から今回大幅に保有数を増やした格好だ。同社の株価は昨年11月中旬から高騰している。
Riotの注目度
最近マイニング企業が機器を購入する報道が増えているが、Riotも昨年8月にビットコインなどを対象とした採掘機器S19Proマシン(Bitmain製)を新たに8,000台購入することが分かった。
その時の公式発表では、8,000台の機器の合計購入価格は1,770万ドル(約18億円)で、2021年1月から4月にかけて毎月2,000台の導入を予定していると説明している。
また昨年10月には米大手資産運用会社が次々とマイニング企業の株に投資していることも分かった。その際、特にRiotへの投資が多いことも明らかになっている。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用