Ardor.Worldのロードマップ
ブロックチェーン開発企業ジェルリダ(Jelurida)が開発を行うアーダー(Ardor)エコシステムのポータルサイト「Ardor.World」が、21年の開発計画を共有した。Ardor.Worldとは、アーダーのコミュニティメンバーにより運営されているポータルの一つであり、ジェルリダが開発しているチェーンに関するニュースや通貨の価格情報などが一箇所にまとめられている。
Ardor.Worldのブログによると、直近では1月中に、アーダーエコシステム内のチャイルドチェーン(シャードチェーン)、GPSおよびBITSWIFT上で資産レポート機能の実装が、2月にNFT(Non-Fungible Token/非代替性トークン)エクスプローラ機能の追加が予定されている。
その他時期は未定だが、ジェルリダが直接開発に携わっているイグニス(Ignis)およびその他チャイルドチェーンの通貨システムレポート機能実装、データやDGS(アーダーのデジタルグッズ市場)のエクスプローラ機能追加、アーダーおよびネクスト(Nxt)エコシステム資料追加、ミームギャラリー、Telegramサポートプログラム、ならびに携帯端末サポートが計画されている。
NFT関連の開発に注力
Ardor.Worldで2月にリリースが計画されているNFTエクスプローラ機能では、NFTの検索が可能になる。今後開発が進むにつれて、作成したNFTを公開およびトレードできる市場として機能させる予定だ。
Ardor.Worldの開発者でありアーダーのコミュニティメンバーのSergei Chumak氏(@m4kstep)は、自身が運営しているポータルサイトについて、以下のように述べた。
分散型資産取引所で交換可能なSingleton Assetを利用することにより、開発者は、アーダープラットフォーム上にて低コストでNFTを発行できる。アーダーのテクノロジーを活用すれば、スマートコントラクトの知識なしで、セキュリティおよび細かい内容を気にすることなく、シンプルな分散型アプリケーションの構築が可能だ。
Ardor.Worldだけでなく、ジェルリダ自身も、21年はイグニスチェーン上でNFT関連の開発に注力していく予定だという。イグニスには既にNFT発行機能が組み込まれているため、ユーザーはわずか数クリックで、「Singleton Asset(唯一の資産)」としてNFTが発行できる。
またアーダーで提供されている「Data Cloud」と呼ばれるデータ保存システムを活用し、クラウドにあるデータのハッシュを、イグニスを含むチャイルドチェーンに紐付けて記録することにより、ブロックチェーン上により多くのデータが保存できる。これにより、NFTを利用した創作の幅が広がることが期待されている。
Ardor.Worldだけでなく、ジェルリダ自身も、21年はイグニスチェーン上でNFT関連の開発に注力していく予定だという。イグニスには既にNFT発行機能が組み込まれており、シンプルなUIが提供されているため、ユーザーはわずか数クリックで、「Singleton Asset(唯一の資産)」としてNFTが発行できる。
イーサリアム上でトランザクション手数料に10ドルも払ってNFTを発行する方がいいか、それとも10セントしかかからないイグニスでSingleton AssetとしてNFTを発行し、即座にアーダーの分散型資産取引所でトレードする方がいいか、ユーザーには選択肢がある。
Now you have a choice, register your #NFT on #Ethereum and pay up to $10 in transaction fees or register it as an #Ignis singleton asset, pay 10 cents tx fees and immediately trade it on the #Ardor decentralized asset exchange https://t.co/U4ltG1lJ99
— Lior Yaffe (@lioryaffe) January 18, 2021
ハッシュタグをつけるだけでNFT生成
イグニスチェーンを活用したNFTプロジェクトの一つに、「DeFiMagic」と呼ばれるツイッターボットがある。
DeFiMagicでは、Twitter上で特定のハッシュタグを使ってツイートすることにより、様々なアーダー関連の機能が自動的に実行される。例えば、「#DeFiMAGIC CREATE」とツイートすると、アーダーの新規アドレスアカウントが作成できる。その他、既存のユーザーへの送金ができる「#DeFiMAGIC SEND」や、トークン借入ができる「#DeFiMAGIC BORROW」など、多数のコマンド用ハッシュタグが用意されている。
DeFiMagicは、20年12月にNFT対応を開始し、ツイッター上で「#DeFiMAGIC BUY CIRCLE」とツイートすることにより、アーダー上にあるNFTの購入が可能になった。
DeFiMagicという名前は、あるアーダーユーザー(@ZarkMuckerbarn)が、DeFi(分散型金融)のパロディとして、DeadFish(DeFi)というトークンを発行および配布したことに由来しているため、イーサリアムDeFiとの関連性はない。
Enjoy one of our awesome #DeadFish #NFTart collection pieces:
NFT10 NFT – AssetID: 10323812635818497907 – Current Ask: 1948 DeFi – Owner: Extraausgabe#NFT #Ardor pic.twitter.com/wYJBjIV80T— DeFiMAGIC (@defimagic) January 26, 2021
DeFiMagicの開発者は、アーダーでのNFT発行について、以下のコメントを出した。
アーダーでNFTを管理するアプリケーションを構築するのは、非常に簡単で興味深かった。アーダーには、アーダーの分散型取引所でトレードできる資産を発行し、永久にデータクラウドに残すことができるという機能があるため、DeFiMagicのようなアプリケーションにとって必要な全てが揃っている。このようなユースケースにとって必要な一連の機能が一箇所に集まっている完璧なプラットフォームは、他にはないと思う。
ツイートをNFTに変換するValuables
DeFiMagic以外にも、NFTおよびツイッターの連携に取り組むプロジェクトが存在している。
ソーシャルメディアプラットフォーム開発を行うCentは、20年末、ツイートのNFT化および売買ができる新プロダクト「Valuables」を発表した。Valuablesでは、NFT化したいツイートのURLを入力し、そのツイートの作成者から許可が下りると、ツイートされた日やツイート内容など、オリジナルツイートのメタデータを含んだNFTが発行される。
NFTが発行された後も、オリジナルツイートはツイッターのデータベース上に残り続けるが、Valuableでは一つのツイートにつき一度しかNFTとして発行できず、ツイート作成者の署名と共にNFTが作成されるため、その価値が保証されている。
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