2021年1月における実績
仮想通貨Liskでは、毎月末に活動報告として、アップデート、トップニュースおよび進捗状況について報告しています。この記事では、21年1月の活動内容を紹介いたします。
開発進捗
Lisk SDK5.0.3リリース
Liskは1月に、Lisk SDK5.0.3をリリースしました。このリリースでは、スタンバイデリゲート(ある時点において稼働していないデリゲート)のブロック報酬、Liskクライアントのブラウザ対応、ならびにUIおよびSDK開発者が、オフラインでトランザクションサイズを算出するのに必要な、getBytesに関するバグが修正されました。また、このリリースでは、Node.js(ブラウザ外でのJavaScript実行を可能にする環境)のバージョンが、Node.js v12.20.1(LTS)にアップデートされました。
同リリースの詳細は、こちらの変更履歴で確認できます。
Lisk Core 3.0.0-beta.4リリース
Lisk SDK 5.0.3と共に、Lisk Core(ノード参加に必要なプログラム)3.0.0-beta.4がリリースされました。このリリースでは、パスフレーズの暗号化および復号に関するバグ、ならびに圧縮されたデータベースファイルの拡張子が修正されました。上記のv12.20.1(LTS)アップデートも、このリリースに含まれています。
Lisk Core 3.0.0-beta.4リリース以前は、ノード運営を開始したいデリゲートは、複数のコマンドを実行してフォージング(鋳造)設定を行う必要がありましたが、今回のリリースで新規コマンドが追加されたことにより、デリゲートは、一つのコマンドのみでフォージング設定が可能になりました。また、ローカルマシーンのノードからフォージャー(鋳造者)のステータスを得るための、新規コマンドも追加されました。
セキュリティ監査の完了
Lisk Core 3.0.0の一環として多数の改善点がプロトコルに実装されたため、高度なセキュリティを維持することを目的として、Least Authorityによる外部監査が実施されました。この監査では、Network Longevityフェーズ(新しいIDシステムを実装する段階)で実装された機能に、焦点が当てられていました。
外部監査は20年12月に無事完了し、大きな問題点も発見されませんでした。監査の全過程および監査結果は、1月の最終報告書で公表されています。今回の監査では、概してLiskコードベースのクオリティが高いことが証明され、メインネットにおけるLisk Core 3.0.0リリースの安全性を保証しています。
Liskビルダーズプログラム
Collabolancerプロジェクト
Liskビルダーズプログラムの一環として、Aldo Suhartono Putra(@aldhosutra)は、Collabolancerプロジェクトに関するブログを発表しました。
彼の「Collabolancer」プロジェクトでは、雇用者、労働者、およびこれら二者間に位置する解決者の中で、円滑なコラボレーションを可能にする分散型フリーランス市場を構築するという、ブロックチェーンアプリケーションの概念実証を行っています。このプロジェクトでは、雇用者から与えられた作業を仕上げるにあたり、労働者同士を連携させ、協力してもらうことを目的としています。雇用者および労働者間での問題解決のために、解決者(Solver)というシステムが導入されています。Collabolancerは、分散型フレームワーク内で構築されており、全ての関係者に様々な利益を提供すると考えられています。
スマートトランスポート・プロジェクト
Liskビルダーズプログラムの一環として、Gimly Blockchain Projectsの創設者、Caspar Roelofs(@CasparGimly)は、スマートトランスポート・プロジェクトに関するブログを発表しました。
彼の「スマートトランスポート」プロジェクトでは、カードウォレット会社Tangemの「スマートカード」を利用することにより、ハードウェアウォレットが、LiskSDKを活用したパッケージを保護するという、ブロックチェーンアプリケーションの概念実証を行っています。
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