国内取引所Liquid by Quoine、独自通貨QASH情報などをアップデート

Blockchain
qash0709

国内仮想通貨取引所Liquid by Quoineで独自通貨QASHなどアナウンスが発表された。栢森社長によって、これまでの活動停滞の理由の説明と、今後の方向性について意思表明がなされている。

Liquidとは

Liquid by Quoine とは分散型金融(DeFi)の発展を目指す、日本とシンガポールに拠点を持つ暗号資産(仮想通貨)取引所。ワールドブックによる統合されたオーダーブックと、独自通貨のQASHなどのアルトコイン建で仮想通貨を交換できることを特徴としている。

ワールドブックについては、現在ICOで打ち立てた理想の一部のみ達成しているものの、Liquidの取引流動性を一つに集めるアプリケーションを準備しているとの発表があった。

Liquidでは、通常、仮想通貨取引所ではBTC/JPYとETH/BTCなど、銘柄ごとに取引の板は分かれている。Liquidでは注文は一つにまとめられており、流動性の少ない通貨でも安定した取引を行うことが出来るワールドブック機能を備えるほか、ETH建て、QASH建てといった珍しい通貨ペア取引も特徴となっている。

Liquidの現在とこれまで

Liquidは2017年にICOを行った後、ユニコーン企業として期待されていたが、2018年以降に国内取引所で相次いだ不正流出事件、ICO詐欺の頻発を受けて金融当局が規制強化を進めていくなか、新たな動きが減少していた。

栢森社長はこのブランクについて、「改正資金決済法、改正金融商品取引法への対応に経営資源を注力していたため」と説明しており、今後は第一種金融商品取引業としての登録、そしてシンガポールでの暗号資産交換所の登録を進めるとしている。(シンガポールにおいては申請・登録済み)

この日本とシンガポールでの業者登録はLiquidの強みであり、経済、政治的にも今後の暗号資産業界の動向に左右されず発展、成長するために適切な布石であるとした。

今後のLiquid

またLiquidは「顧客本位のプラットフォーム構築」を掲げ、3つの技術的な発表(QASHのLiquid Tokenへのリブランディング、ワールドブックの拡張、DeFiへの注力)を主眼に置くと言及。過去のQASHのホワイトペーパーに言及しつつ、「すでに陳腐化したり、市場で求められなくなったり、優先順位が低くなった技術、ICO後に台頭した技術に関して、今後計画を発表していく」と言及した。

独自通貨QASHについて

独自通貨QASHについては、Liquid Tokenへの変更は名称変更以上の理由があり、イーサリアムを基盤とするERC20トークンであるQASHを、独自のブロックチェーンとメインネットを持つことになるLiquidトークンに変えることにより、「アルゴリズム戦争」や「プロトコル論争」を回避することが目的にあると主張した。

また、すでに取引されているQASHのトークンスワップを進めるとともに、Liquid by Quoine内のサービスでの決済などに使用することも計画していると発表している。

Liquidトークンとそのレッジャー(Liquid Distributed ledger)は、様々なDeFiプラットフォームの架け橋となるため開発されているという。最終的にはLiquid by Quoineから独立する予定であるこのLiquidの分散台帳は、「金融サービスの民主化」を目指すLiquidグループの計画の要とも言える。

今後の情報発信について

Liquidは、今後最低でも「四半期に一回」程度のペースで新情報を発表するとしており、予定としては直近にLiquidの分散台帳についての続報、2021上半期にはメインネットリリースを行うとしている。

QASHアップデート情報(2021年1月)(URL

Liquid by Quoineウェブサイト(URL

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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