イーサリアム高騰で約3年ぶりの過去最高値更新、強気傾向が鮮明に

Blockchain
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仮想通貨市場とBTC(ビットコイン)

19日の暗号資産(仮想通貨)市場。

時価総額2位のイーサリアムが1,300ドルを回復。一時前日比約10%高の1330ドルまで急伸し、18年1月に記録した過去最高値(米コインベース)の1,420ドル(約15万円)に迫る勢いを見せている。

ETH/USD日足

昨年12月、最高値の約2万ドルを3年ぶりに超え、その後急騰が続いたBTCのように、ETHの1,420ドル上は真空地帯で騰勢を強める可能性がある。その一方、過去最高値は長期投資の利確ポイントとして意識されやすく、レジスタンスラインとして機能しやすい水準となる。

ビットコインが281万円(27,100ドル)にあった昨年12月28日時点では、イーサリアムは700ドル前後を推移していた。

ETH/USD(20年12月28日時点)

追記:

イーサリアム(ETH)価格は日本時間21時頃、約3年ぶりに過去最高値を更新。現物価格で1420ドル(約15万円)を上回った。

なお、19日朝方にかけてビットコイン(BTC)価格も反発しており、前日比+2.7%の384万円に。一時3万7千ドル台を回復している。

グレースケールの投資信託を介した機関投資家の資金流入が引き続き良好にあり、相場を下支えしているとの指摘がある。

イーサリアムの高騰の背景

昨今のイーサリアムの高騰の背景としては、5つの理由が挙げられる。

  1. 米証券取引委員会(SEC)の動向
  2. 米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のイーサリアム先物
  3. グレースケール投資信託
  4. 次世代チェーンの好材料とDeFi需要
  5. 良化する需給面とテクニカル

米商品先物取引委員会(CFTC)の認可を得ることができれば、米最大手デリバティブのシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)にて、イーサリアム先物取引が、2月8日より開始される予定となっている。CMEは、17年12月よりビットコインの先物取引を開始しており、今では先物取引の建玉が10億ドルを超えるほど市場規模が拡大している。

規制当局の認可を受けたETH先物上場は、金融商品としてイーサリアムの信頼性を引き上げるとともに、現物投資におけるエクスポージャーをヘッジするための需要が見込まれており、主に機関投資家からの高い需要を示唆するものだ。一方で、CMEでETHショート(売りポジション)の選択が新たに生じることで、必ずしもポジティブな側面だけとは限らない。

昨年グレイスケールの投資信託イーサリアムトラスト(ETHE)が、SEC(米証券取引委員会)の報告会社「Reporting Company」に正式登録されたことも含め、潤沢な資金力を有する機関投資家のゲートウェイとなることが期待される。

イーサリアムは、次世代チェーン2.0にて通貨のコンセンサスアルゴリズムが「PoS」へと移行する。ビーコンチェーンの稼働及び、ステーキング需要によって、すでに大量のETHが預け入れられており、市場の需給も大幅に良化している。

仮想通貨オンチェーンデータ分析サイトTheBlockのデータによれば、ETH2.0のデポジットコントラクトには、7日時点で約20億ドル(2000億円)相当の217万ETHが預け入れられている。

出典:TheBlock

DeFi(分散型金融)市場が急拡大する中、ネットワークの処理速度を大幅改善するための重要なアップデートが21年以降にかけて控えていることから、企業参入が相次ぐdApps(分散型アプリケーション)市場など、イーサリアム経済圏の発展にも大きな影響を及ぼすものと考えられる。同アップデートは、今後数年間にわたって行われることから投資家に材料視されている。

  • フェーズ0:2020年(バリデータを管理する「ビーコンチェーン/Beacon Chain」実装)
  • フェーズ1:2021年(ユーザーが利用する「シャードチェーン」実装)
  • フェーズ1.5:2021年(シャードチェーン・メインネット稼働、PoS移行)
  • フェーズ2:2021年〜(シャードチェーンの全稼働)

イーサリアムの材料については、以下の2記事で解説している。

チェーンリンク上昇続く

分散型オラクルネットワークプロジェクトのチェーンリンク(LINK)は、一時ビットコインキャッシュ(BCH)を上回り、時価総額8位(90億ドル)に躍り出た。データ分析サイトcoingeckoによれば、前週比48.8%高、前月比60.3%高、前年比682%高と目を見張る成長を記録している。

DeFi Pulseのデータによれば、DeFi(分散型金融)に預け入れられた仮想通貨の総価値を示すTVLは右肩上がりの成長を遂げ、240億ドル規模に達した。

出典:DeFiPulse

Smart Oracleなどの技術を使用したシステム開発を行うSmartContract社が、コーネル大学やUCバークレーなどの教員が主導するブロックチェーン研究機関「IC3」と協力して開発したトークン。

シンガポールに拠点を持つLINEの傘下企業が2018年に発行した独自通貨「LINK」とは別物であり、SmartContract社とSWIFTが、チェーンリンクを使ったブロックチェーン実証実験で成功を収めている。

チェーンリンク(LINK)は19年10月、「trusted computing」のフレームワークを発表。IntelやHyperledgerが協賛企業に挙がったことで急騰するなどして市場の関心が高まったほか、オラクル機能の重要な市場データをDeFiプロトコルに提供することで、DeFiブームの恩恵を享受しているとの指摘がある。

Glassnodeは、LINK保有者の上位1%のアドレス残高が3年ぶりの最高値を更新し、流通量の81.7%を占めたことを明かした。

ビットコインの場合は、上位0.4%のアドレスが、総供給量の85.5%を占めており、1BTC以上の保有残高アドレスは、すべてのコインの内94.9%を占める。

出典:BitinfoCharts

なお、米国の中央銀行制度であるFRSによる17年9月の調査では、米国人の上位1%にあたる超富裕層が、同国内の総資産の38.5%を占めているとされる。

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