中国深セン市、3回目となるデジタル人民元の実証実験へ
中国国内で実証実験が続くデジタル人民元(DCEP)の3回目となる実証実験が中国南東部の深セン市で行われることが明らかとなった。深センでの実証実験は昨年10月に続き2度目。
3回目となる実証実験では、2000万デジタル人民元(約3億円)を中国のお年玉に相当する「紅包」として抽選10万人の市民に配布する計画となっている。1つの「紅包」辺り約3000円に相当する200人民元が「紅包」として貰える計算だ。
当選者は2月12日より始まる春節(中国の旧暦正月)を前に、1月7日〜1月17日までの期間、1万を超える地域の店舗で活用が可能となる。
前回の実証実験は上海に隣接する蘇州市で行われており、12月中旬から27日までおよそ2週間にかけ、同じく2000万人民元が配布されていた。蘇州市の実験ではオンライン決済や非接触型決済のオプションも追加され55%の市民に活用されていたが、不具合が生じていたため、今回の実験では上記の決済手段は非対応となる。
2020年10月には広東州深セン市で政府の大規模実験で総額1000万人民元(約1.6億円)を抽選方式で5万人の市民に配布(一人あたり200元)。3000以上の加盟店で利用が可能だったDCEPは当選した95%の市民が受け取り、総額の88%相当が消費されていた。
なお12月の蘇州市での実証実験では配布額の約95%にのぼる約1900万人民元(3億円)が消費されており、市民から活用されている積極的に活用されていることが伺える。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用