「ビットコインは21年初頭にピークアウト」
過去最高価格を更新した後、青天井状態に見えるビットコインについてCNBCの投資番組「Trading Nation」で専門家が意見を交わした。米投資コンサルティング企業のMark Newton CEOは21年1月の上旬頃にビットコインがピークアウトする(天井に達する)と独自の予想を展開した。
Newton氏はビットコインの検索数を示すGoogleトレンド上の指標はピーク時(2017年)の「100」に対して12月時点ではおよそ4分の1にあたる「28」であることから、現在の相場は個人投資家より企業からの関心が多いと指摘。
過去2年間で見ると最高水準であるものの、熱狂的な注目を集めるまでには至っていないと言及した。
さらに過去最高値(All Time High)を更新しているビットコインはセンチメントやモメンタムを基にした直近のトレンドは強気だと説明。しかしその一方で、歴史的なトレンドを見るとQ4(10月から12月)に好成績を見せた後は12月後半または1月上旬にピークアウトする傾向があると指摘した。
ピークアウトとは
価格や上昇トレンドが頂点に達し、その後下落に転換すること。
そのためビットコインやイーサリアム、ライトコインなど複数の仮想通貨を保有するNewton氏は長期的にはロングであることは変わらないものの、直近1-2週間でポジションを売る予定であると言及。これからビットコインを購入したい投資家にとっては今後参入しやすいDipが来るだろうと予想している。
「1BTCで家を買える水準」
一方で、Newton氏と共に登壇した米ヘッジファンドのBK Asset Management社のBoris Schlossbergマネジング・ディレクターはビットコインに対して懐疑的なものの、価格が上昇する可能性はあるとした見解を示した。
頻繁に比較されるビットコインと金の両方とも「本質的には価値は全くない」と捉えるSchlossberg氏は、ビットコインの方が金より移動しやすいことからヘッジファンドなどの機関投資家からより人気になってきていると説明。
BTC価格は「1万ドルにも5万ドルにも行く可能性はある」ことからトレードを始める場合は、高いボラティリティがあることを憶えておくべきと警鐘を鳴らした。
また、ビットコイン価格の行末については17世紀オランダの「チューリップ・バブル」を引用。最終的には一つのチューリップと引き換えに一つの家が変えたことから、それを一つの指標とした場合、ビットコイン価格は15万ドルから20万ドル(1600万円から2100万円)まで到達すると予想。
ビットコインが勢い(ボラティリティ)をなくすまではまだまだ先だと持論を展開した。
センチメントは異なるものの、コインポストの合弁会社Links株式会社のSonny Wang COOによると中国の仮想通貨界隈でも「一币一别墅」(一つのビットコインで一つの別荘)というフレーズが流行している。
過去にはビットコインでランボルギーニを買う(When Lambo)などが界隈では流行していたが、米国の投資番組でこのように「一つのビットコインで家を買える水準まで行く」というコンセプトが紹介されたのは興味深い。
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