米CFTC会長、2021年に退任へ──仮想通貨の規制整備に尽力

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2021年に退任へ

米商品先物取引委員会(CFTC)のHeath Tarbert会長は10日、2021年に早期退任する意向であることを発表した。

任期満了は2024年であったため、予定よりも早い退任表明となる。具体的な退任日や退任後の計画については明かしていない。

Tarbert氏がCFTCの会長に就任したのは2019年の7月。CFTCのトップとして暗号資産(仮想通貨)業界にも大きく関与し、依然として米国の仮想通貨規制に不透明な部分が多い中、特定の銘柄が有価証券なのかコモディティ(商品)に該当するのかという見解も示してきた。

最近では今年10月、イーサリアム(ETH)がETH2.0でステーキングによるガバナンスに移行することについて、有価証券に分類されるとは必ずしも言えないと発言。企業がバックで運営するよりも分散化されており、分散性が高いほど有効的に自主稼働できるため、有価証券ではなくコモディティに分類される可能性が高まると説明した。

2019年にはETH1.0はコモディティとの見解を提示。Tarbert氏は今回の退任の発表で、自身の任期におけるCFTCの成果として「ETHはコモディティだとの見解を示したこと」を挙げ、金融のイノベーションを促進したと述べている。

米規制当局の動向

仮想通貨と関係の深い米規制当局では、最近退任が複数発表されている。

先月には米証券取引委員会(SEC)のJay Clayton長官が、年内に退任することが分かった。Clayton長官は2017年5月にトランプ大統領の指名によって就任したが、2021年6月までの任期を待たずに退任するとした。

Clayton長官は、ビットコイン(BTC)とETHは有価証券に該当しないとの結論を出しているが、その他のアルトコインに関しては明確な方針を示していない。そういった銘柄についてはケースバイケースで対応しているため、業界は米連邦議会に統一した法律の整備を求めている。

Tarbert氏は10月にETH2.0に言及した際、「仮想通貨が有価証券に該当するかの判断は、CFTCは基本的にSECの判断に従う。SECが有価証券ではないと判断した場合、我々はそれをコモディティと見なせる可能性は高まる」と述べた。

参考:CFTC

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