イーサリアム投資信託、運用資産が1000億円を突破

EHTE運用資産が10億ドルを突破
1. ETH2.0への期待感

EHTE運用資産が10億ドルを突破

米大手仮想通貨ファンドのグレースケールは、イーサリアム投資信託（ETHE）の運用資産が10億ドル（約1030億円）を突破したことを発表した。公式サイトによると、イーサリアムの価格高騰を受けてか、既に11億ドルにも到達した。

グレースケールは他にもビットコインやビットコインキャッシュ、ライトコインの投資信託を提供しており、オープンエンド型投資信託として私募募集かOTCマーケットで取引されている。

投資家は、イーサリアムを含めた仮想通貨（暗号資産）に対するエクスポージャーを持つことができる（間接的に投資することができる）ため、直接保有によるセキュリティリスクを負わなくてよいこと等が利点となる。

MILESTONE: Grayscale #Ethereum Trust has just hit $1 billion AUM! As the first publicly-quoted $ETH investment product in the US and the second #digitalcurrency investment product to become an SEC reporting company, we’re proud of the milestones so far. https://t.co/lgnBxHZR20 pic.twitter.com/QFtnFQSDDy

— Grayscale (@Grayscale) November 5, 2020

ETH2.0への期待感

10月には、グレースケールのイーサリアム投資信託はSEC（証券取引委員会）の報告会社としてビットコイン投資信託に続き、登録が行われた。報告会社には財務状態について、年次、四半期などでの報告書の提出が義務付けられている。SECの報告企業として登録されたため、商品の正当性と信頼性がより高まり、機関投資家からの需要につながることになった。

さらに、イーサリアムの高騰にはETH2.0ローンチに対する期待感が1つの要因だ。イーサリアム財団は11月5日、次世代イーサリアムにおける「フェーズ0」に関連するデポジットコントラクトの実装を発表した。

デポジットコントラクトに預けるETHはバリデータごとに32ETHが必要となり、入金されたETHはフェーズ2まで約2年間出金できないため、ETHの市場流通数が減少し、売り圧を軽減することに寄与できると期待されている。

最新データでは、現在デポジットコントラクトに入金されているイーサリアムは、40,165 ETH（約20億円）に及ぶ。