ビットコイン難易度、大幅易化
ビットコインネットワークは3日に、最新の難易度調整を前回比- 16.05%で完了した。マイナス調整幅としては、11年10月31日に調整した-18.03%に次ぐ過去2番目の規模となっている。
難易度は16.79 T、該当期間の平均ハッシュレートは120.12 EH/s。難易度調整の基準になる平均ブロック生成時間は11分55秒と難易度のリターゲティング基準を大きく上回った(基準:10分)。
8月〜10月まで約3ヶ月間で上昇させた難易度調整幅「+17.86」を打ち消した。
難易度が大幅に易化したことは、その当時(調整前)の難易度が世界のマイニング環境から高すぎることを意味する。実際に、前回の難易度調整(10月18日)からビットコインハッシュレートは急落しており、高水準の難易度に対してマイナーの撤退が相次いでいた(10月18日に過去最高値を更新後、大幅下落)。
今回の難易度大幅易化の背景は、①ハッシュレートの過去最高値更新と難易度調整の日程(10月18日)が重なったことで難易度が高すぎた点と、②中国における最大のマイニングエリア「四川省」の豊水期が終わったことが主要因に挙がる。
四川省の豊水期は、通常6月〜10月の4ヵ月ほど継続する雨季では電気代(コスト)が安価になる期間のことで、中国マイナーのボーナス期間に相当する。
マイニング関連のブログHashr8を運営するThomas Heller氏は、「四川の豊水期は10月25日で終わり、マイニング業者の多くのは新疆や内モンゴル、海外に事業拠点を移動していることが、ハッシュレートの下落に影響している」と分析している。
難易度調整の影響は
難易度調整を見る見方は、今回の調整後にハッシュレートが回復するか焦点だ。
これは、大幅易化の調整でもハッシュレートの下落が続けば、マイナーの撤退に歯止めがかからないことを示すことから、マイナー主導のBTC売りを市場が警戒することに繋がる。
一方、今回の調整がハッシュレートの回復に繋がれば、豊水期に伴う一時的な影響であるとして、市場への影響は限定的との見方が強まるだろう。
また、今回のハッシュレート急落で、上述の通り平均ブロック生成時間は11分55秒と大幅に遅延。手数料も仮想通貨バブル後の2018年2月以降で最も高い水準に達していた。
ネットワークの活発度の点では、今回の難易度調整を機に、BTCネットワーク手数料の回復等、問題点の改善に繋がる可能性とプラスの側面もある。
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